2016年11月に行われたメキシコ、オランダ代表との親善試合では、侍投手陣によるベースの手前にたたきつけるような投球が続き、捕手陣もその対応に苦慮している様子がうかがえた。短期決戦ではひとつのミスが命取りとなりかねないだけに、ボールを後ろにそらさないかどうかは試合の流れの中で無視できないポイントといえる。

 冒頭の親善試合でキャッチングミスがやり玉に挙がった巨人の小林誠司だが、実はワンバウンドをそらさない確率は球界屈指の高さ。2016年は96.1%の確率でワンバウンドの投球に対して後逸を防ぎ、これはトップの高谷裕亮(ソフトバンク)の96.9%と僅差の2位。出場機会の多さを加味すれば「最も後ろにそらさないレギュラーキャッチャー」だった。

 リーグの平均的な捕手と比較してワンバウンドをそらさないことでどれだけ失点を阻止できたか、という観点で捕手を比較すると、小林が12球団トップの2.60。年間で2~3点程度、ワンバウンドに対する捕球能力で失点を阻止できているとみなすことができる。捕球率で4位に入った田村龍弘(ロッテ)も、出場機会の多さも相まって年間で2.06の失点を防ぎ2位にランクインした。

 今回の第4回WBCでは代表入りを逃したが、22歳の若さは大きな魅力。攻守に成長著しいだけに、小林と共にこれからの侍ジャパンのマスクを担う存在となるはずだ。

文:データスタジアム 
グラフィックデザイン:相河俊介