3月5日、侍ジャパンは京セラドーム大阪でオリックスと強化試合を行い、5対3で勝利。3月７日の「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC™」（以下、WBC）の1次ラウンド開幕を前に、最後となった実戦を勝利で締めくくった。代打・秋…
3月5日、侍ジャパンは京セラドーム大阪でオリックスと強化試合を行い、5対3で勝利。3月７日の「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC™」（以下、WBC）の1次ラウンド開幕を前に、最後となった実戦を勝利で締めくくった。
代打・秋山翔吾外野手（西武）の一打が試合を決め、本番前に良い形で弾みを付けた。9回表2死一、二塁の場面。小久保裕紀監督はこの日無安打の田中広輔内野手（広島）の代打に秋山を送った。
所属チームとは異なる役割ではあるが「これだけのメンバーが揃っている中では想定内のこと。しっかりと準備できていました」と話すように、ウエスト投手の外角から中に入るカーブをすくい上げると、打球はライト後方のライン際に落ち、二者が生還。秋山も三塁まで達し、「自分でもどんな風にしたのか分からない」と苦笑いするほどのガッツポーズを見せた。
投手陣は先発の藤浪晋太郎投手が「力みすぎました」と振り返るように、四球と自身の送球エラー、吉田正尚外野手（オリックス）のレフト前安打と、打者3人でいきなり2点を失ってしまった。だが、2回表に鈴木誠也外野手（広島）の3ランで逆転してもらった後の、2回裏は上手く力を抜いた投球で三者凡退に抑え、試合の中で修正。その後の投手陣も小刻みに継投する中で1失点に食い止め、小久保監督も「投手陣のメドは立ちました」と手応えを語った。
写真提供＝Getty Images
さらには逆転した2回の攻撃前に、青木宣親外野手（アストロズ）が「こんな試合もある。まだ、あと8回あるから」と円陣を組んでいたことを明かし、「あらためて青木の存在の大きさを感じました」と小久保監督は、その姿勢を称えた。
苦しみながらも徐々にチームとして機能し始めた侍ジャパン。いよいよ迎える運命のWBC本番で、この勢いをさらに加速させていきたい。
文＝高木遊
