WOWOWと国際パラリンピック委員会(IPC)の共同プロジェクトとして、2016年にスタートしたスポーツドキュメンタリー『WHO I AM』。勝負の世界の雄姿だけでなく、人生においても自信にあふれる「これが自分だ!」というパラアスリートの実…


WOWOWと国際パラリンピック委員会(IPC)の共同プロジェクトとして、2016年にスタートしたスポーツドキュメンタリー『WHO I AM』。勝負の世界の雄姿だけでなく、人生においても自信にあふれる「これが自分だ!」というパラアスリートの実像に迫る。東京2020パラリンピックの開催を前に、その最終章となるシーズン5の放映が決定! 8月14日(土)・15日(日)・21日(土)・22日(日) の午後4:30より4日間で、全8話が一挙放送される。

2016年から2019年の4年間でシーズン4までが公開された『WHO I AM』。パラリンピックの開催に合わせて2020年にシーズン5が放送される予定だったが、1年の延期を余儀なくされ、待ちわびたファンも多いはず。シーズン2はテレビ界のアカデミー賞と言われる、国際エミー賞にノミネートされた実績もあり、国内外での評価も高い。ダイナミックな映像はもちろん、選手たちの輝かしい記録の裏側を描くストーリーは見る人を虜にする。

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シーズン5も東京パラリンピックで活躍が期待される、世界8か国、8組のトップアスリートにフォーカス。史上最長ロングジャンパーとして記録を更新し続けるドイツのマルクス・レーム、58歳でトラックに帰ってきた日本の鉄人、伊藤智也など、目が離せないラインナップだ。


シーズン1から引き続き、ナビゲーター&ナレーターは西島秀俊、音楽に平昌冬季オリンピックの開・閉会式の音楽を手がけた梁邦彦、アスリートのポートレート撮影は気鋭のフォトグラファー新田桂一という豪華スタッフが集結。公開に先駆け、ナビゲーター&ナレーターの西島秀俊からメッセージが届いた。

「新型コロナウイルスの世界的感染拡大により、俳優としての準備と、向き合うことの困難さを体験しました。そんな中でも、『WHO I AM』を見返すことで、ポジティブな要素を見つけて一歩踏み出すことの大切さと、それによって誰だって人生は輝きを増すんだということを改めて教えてもらい、勇気をもらいました。シリーズをご覧いただく皆さんにとっても、前を向くきっかけになることを願っています。ぜひ、ご覧いただけたらうれしいです」(西島)

シーズン5の放映日程と番組は下記の通り。ちなみに8月14日(土)午後4時30分からの第1回は無料放送なので、お見逃しなく。

8月14日(土)午後4:30
マルクス・レーム(ドイツ/陸上_走り幅跳び)
「史上最長ロングジャンパー」


2003年にウェイクボードによる事故で右足膝下を切断。マルクスは義足をつけて競技に戻ると、その跳躍力を見いだされてパラ陸上に転身。2012年ロンドン、2016年リオとパラリンピック2大会連続、走り幅飛びで金メダル。リオ大会ではリレーでもドイツ代表チームで金メダルを獲得するというスーパーアスリート。2018年に健常者の世界記録を超え、さまざまな論争を巻き起こすが、マルクスはさらに進化。2021年6月のヨーロッパ選手権では自己が持つ世界記録を更新し、8.62メートルという前人未踏の記録を樹立した。

8月14日(土)午後5:30
ローレン・ラウルズ&ローレンス・ホワイトリー(イギリス/ボート)
「連覇を狙うボート最強ペア」


ローレンは13歳のときに脊髄の病で下半身の自由を失う。ロンドンパラリンピックに触発されてパラスポーツの道へ。車いす陸上を経て2015年にボートへ転向。ローレンスは14歳のときに右足に骨肉腫を患い、術後のリハビリを経てパラ水泳選手として活躍。2011年にボートに転向し、パラリンピック種目であるダブルスカルに出場したいと2年以上パートナーを探し続け、ローレンと出会う。初の大舞台となった2015年の世界選手権では銀メダル、翌年のリオパラリンピックでは予選で世界新記録を樹立し、金メダルも獲得。東京での連覇を狙う。

8月15日(日)午後4:30
スティナ・タンゲ (デンマーク/馬術)
「北欧発 奇跡の人馬一体」


スティナは両足がない状態で生まれ、6歳のときに理学療法で乗馬をはじめると乗馬の虜に。馬との強い絆を育みながら国際大会でキャリアを積み重ねていくが、メダルが期待されていたロンドンパラリンピックの直前にパートナー馬が急逝。それを乗り越え、2016年のリオパラリンピックで銅メダルを獲得。そのときのパートナー馬の引退試合となった2018年の世界選手権では優勝を果たす。「障がいは、制限でも言い訳でもない」と語る美しきライダーは、新たなパートナー馬と東京大会に参戦する。

8月15日(日)午後5:30
シェリフ・オスマン(エジプト/パワーリフティング)
「4度目の頂点を狙うエジプトの至宝」


ゆっくりとベンチへ歩み寄り、腰を掛け、呼吸を整え、一気にバーを持ち上げる儀式のような試技が美しいと賞賛されるシェリフ。幼少期に罹病したポリオの影響で、下半身に筋肉障がいが出る。2005年にパワーリフティングをはじめ、パラリンピックでは2008年の北京大会から3連覇中。2016年のリオ大会では211kgという健常者の記録を大きく上回る世界記録を樹立。常に自分を信じ、自分を超え続けるシェリフは、「史上最高のパワーリフター」として東京大会に挑む。

8月21日(土)午後4:30
チア・リク ハウ(マレーシア/バドミントン)
「TOKYOで初代金メダル獲りへ」


生まれつき右肩が麻痺していたが、バドミントンが国技と言われるマレーシアで、チアも自然に9歳からラケットを手にする。ストリートバトミントンで鍛えた変幻自在なプレースタイルで、15歳のときマレーシアジュニア代表に。同時期にパラバドミントンの試合に出場しはじめ、2005年の世界選手権の単複優勝を皮切りに、およそ10年間負けなしを誇る。若手ライバルの台頭もあるが、2021年もドバイとスペインの国際大会を制した。東京パラリンピックから正式競技となるバドミントンで、マレーシアの英雄は頂点を目指す。

8月21日(土)午後5:30
オクサナ・マスターズ(アメリカ/サイクリング)
「夏季・冬季ともに出場する不屈のオールラウンダー」


1989年にウクライナで生まれたオクサナは、チェルノブイリ原発事故の影響か先天的に腓骨がなく、手や足の指に奇形があった。孤児院で育ち、7歳のときに養子として渡米するが、その後両足を膝上で切断。右足の切断手術を受ける直前、13歳でボート競技に出会い、心の癒しを求めてパラアスリートへ。その後もさまざまな不調を乗り越え、ボート、自転車、クロスカントリー、バイアスロンという4つの競技で夏冬両パラリンピックに出場し、金銀銅メダルを獲得。東京ではまだメダルを獲得していない自転車でコンプリートを目指す。

8月22日(日)午後4:30
サンドリーヌ・マルティネ(フランス/柔道)
「フランス柔道の最高傑作」


パラリンピックの柔道は視覚障がい者による競技。日本に次ぐ柔道大国のフランスで、視覚障がいを持って生まれたサンドリーヌは9歳で柔道と出会う。2004年アテネ、2008年北京のパラリンピックで銀メダル、2012年のロンドン大会では試合中に足首を骨折する不運に見舞わるが、2016年のリオ大会では悲願の金メダルを獲得。ベテランの域に達しながらその後も世界選手権などを制し、実績を積み上げている。今では2児の母として、また理学療法士としても活躍。右手の骨折や新型コロナウイルス感染の苦境を乗り越え、美しき柔道家は、東京での連覇に挑む。

8月22日(日)午後5:30
伊藤智也(日本/陸上)
「トラックに帰ってきた鉄人」


19歳で人材派遣会社を立ち上げ、多忙を極めていた34歳のとき、多発性硬化症を発症。少年時代はスポーツ万能だったという伊藤は、奇跡的に回復し、35歳で車いす陸上に出会う。独学でマラソンを中心に競技活動をはじめ、2004年のアテネ大会でパラリンピックに初出場。4年後の北京大会で400m、800mで金メダルを獲得。ロンドン大会で3つの銀メダルを獲得し、現役を引退するが、競技用車いすなどを手がけるRDS社の代表、杉原行里の後押しで2017年に復帰。進行する持病と戦いながらRDS社が開発したレーサー(競技用車いす)とともにチームで東京大会に参戦。58歳にして世界のトップに立つという歴史的偉業を狙う。

新型コロナウイルス感染症拡大により世界が混迷し、未来への不安が募る今。彼らの生きざまは、困難なときにこそ何ができるかを考え、前に進み続けることの大切さを教えてくれる。

この機会に『WHO I AM』をコンプリートして、未来への準備をはじめたい。

★シーズン1~4の本編映像(全32回)を公式サイト&WOWOWオンデマンドにて無料配信中!(※無料のWEB会員登録が必要)