阪神のドラフト1位ルーキー・佐藤輝明が、セ・リーグトップの43万5605票を集めて堂々のオールスター初選出。

 新人がファン投票でリーグトップの得票となるのは史上初のことだ。

【写真提供:共同通信社】

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 甲子園のお膝元、兵庫県西宮市生まれ。仁川学院高から近畿大へ進学して頭角を現し、2020年のドラフト会議で福岡ソフトバンク、オリックス、読売巨人、阪神の4球団から1巡目指名を受けた末に、矢野燿大監督が当たりクジを引き当てて阪神に入団した。

 当初は「まだ荒削り」、「時間がかかる」という解説者の声が目立っていたが、オープン戦で12球団最多の6本塁打を放って見せると、シーズン開幕後も身長187センチ、体重94キロの体躯からの力強いスイングで快音連発。開幕2戦でのプロ初本塁打から4月までに7本塁打を放つと、5月7日の横浜DeNA戦(横浜)でドラフト制以降の新人では史上最速となる33試合目での2ケタ本塁打に到達した。
 
 さらに5月28日の埼玉西武戦(メットライフ)では、長嶋茂雄以来63年ぶりとなる新人選手による1試合3本塁打を記録。5月に打率.301、6本塁打、19打点の活躍を披露して月間MVPにも選出された。打席内での風格は新人離れしたもの。もはや誰もが認める実力を示した上で、オールスターでも多くのファンから支持を集めた。

「やはりホームランを一番見てもらいたいと思っています。強いスイングが僕の持ち味だと思うので、そこ(フルスイング)だけは心掛けていきたいと思います」と佐藤。ファン投票に続いて、選手間投票でも選出され、「選手の方々からこうして選んでいただいたというのは凄く驚いていますし、とても嬉しいです」と笑み。

 自身初のオールスター舞台に「ファンの方々が楽しみにされているのはホームランだと思うので、しっかり自分のスイングをして、ホームランを打てるように頑張ります」と改めて“球宴アーチ”を宣言した。

 阪神球団からは計7選手がファン投票で選出されたが、その中でも佐藤に対する注目度と期待は圧倒的なものがある。過去、新人でオールスターMVPを受賞したのは、1980年の岡田彰布(阪神)、1986年の清原和博(西武)、1998年の川上憲伸(中日)、2019年の近本光司(阪神)の4人。佐藤が史上5人目となる可能性は十分にある。その期待に応えるだけの「器」を、この男は持っている。