2021年も半分が過ぎ、上半期のグランプリレース、宝塚記念が行われる。今年は3冠馬コントレイルが回避したことで、クロ…

 2021年も半分が過ぎ、上半期のグランプリレース、宝塚記念が行われる。今年は3冠馬コントレイルが回避したことで、クロノジェネシス、レイパパレ、カレンブーケドールという3頭の牝馬が1〜3番人気を独占する形になりそうだ。基本的に牡馬が強い競馬においては、この状況は非常に珍しい。

 もともと宝塚記念というレースは、牝馬が好走しやすいレースとして知られている。過去10年の結果を見ても、牝馬は20頭中9頭が馬券に絡んでおり、単勝回収率173%、複勝回収率224%という数字を残している。

 なぜこのような結果になるのか? 「大阪の外れ馬券裁判」の当事者であり、“1億5000万円稼いだ馬券裁判男”として多くの著書を発表している卍氏に聞いてみた。

「古くから『夏は牝馬』という格言がありますが、あれは馬券的に正しい考え方です。データで見ても、夏場は牝馬の回収率が高くなります。逆に、冬場は回収率が低くなるのですが、これは繁殖期に向けての肉体的な変化があるからだと思われます。宝塚記念が行われる6月下旬はちょうど暑くなってくるタイミングですので、牝馬が好走しやすいというのは理に適っていますね」

「夏は牝馬」は競馬ファンの思い込みではなく、裏付けのある格言だったのだ。実際に、卍氏が1億5000万円稼いだシステムにも季節による牝馬の評価項目は採用されていた。

「夏場に牝馬の評価を上げて、冬場に牝馬の評価を下げるという計算を自動で行っていました。もともと競馬は牡馬のほうが強い傾向にあり、一年を通しての回収率も牡馬のほうが高くなるのですが、夏場の芝レースでは牝馬が逆転します。ダートだと非力な牝馬は牡馬には敵いませんから、牝馬を狙うなら芝ですね」

 また、近年はGIでも牝馬の活躍が目立つ。それと同じように、夏の牝馬の成績もここ2年で上昇しているという。今年の宝塚記念でも牝馬を過小評価して馬券を組み立てると痛い目を見そうだ。

 宝塚記念に限らず、これからの季節は牝馬の評価を上げて臨むのが正しいスタンスとなる。芝レースの割合が多い夏競馬を楽しむためにも、しっかりと意識しておきたい。

(取材・文・構成=オーパーツ・パブリッシング 編集K3)