写真提供=Getty Images侍ジャパンの今年初実戦「2017侍ジャパンオープニングマッチ」が25日行われ、侍ジャパンが0対2でソフトバンクに計4安打での完封負け。来月7日から始まるWBCへ向けて数々の課題を残す“初陣”となった。 天候…

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侍ジャパンの今年初実戦「2017侍ジャパンオープニングマッチ」が25日行われ、侍ジャパンが0対2でソフトバンクに計4安打での完封負け。来月7日から始まるWBCへ向けて数々の課題を残す“初陣”となった。
 天候に恵まれた土曜日、13時からの試合開始に2万7003人のファンが駆け付け、宮崎サンマリン球場のスタンドはほぼ満員。「熱気は伝わってきました」と話した小久保裕紀監督だったが、「試合内容は納得してもらえるようなものではなかった」と憮然とした表情で試合を振り返った。
 課題となったのは打線。初回に菊池涼介(広島)、筒香嘉智(DeNA)の2本のヒットで2死1、2塁としたが、5番・中田翔(日本ハム)がショートゴロに倒れて無得点に終わると、その後はチャンスすら作れず。4番の筒香がイニングの先頭打者として四球で2度出塁するも、4回無死1塁からは中田がショートゴロ併殺打、6回は後続も後続が3人で倒れて無得点。終盤の8回、9回は相手6番手の森唯斗に打者6人でピシャリと抑え込まれた。
 「個々の状態を限られた時間の中で上げて行くしかない」と小久保監督が言うように、能力のある選手たちが、どこまで繋ぎの野球ができるのかが世界一奪還の鍵となる。

 収穫としては投手陣か。先発の武田翔太(ソフトバンク)は、WBC球を苦にせず様々な球種を投げ分け3イニング無得点に抑えるなど、何人か‘使える’投手に目処が立ったのは大きい。しかし、投手陣も、2番手の千賀滉大(ソフトバンク)が5回に連打を浴びて先制を許すと、5番手で登板した松井裕樹(楽天)は制球が定まらずに先頭打者に四球を許す形から1失点。守備でも2失策で、3盗塁を許す内容と‘守り勝つ野球’を目指す小久保野球に課題を残した。また、8回には内川聖一(ソフトバンク)が相手走者と衝突して右肩を抑えたまま負傷交代するアクシデントも発生。幸い、打撲ということで戦線離脱は免れた。

WBC開幕までは実戦4試合で、どこまで調子を上げることができるか。課題と収穫が見え隠れする中、世界一奪回への戦いがスタートした。