ソフトバンクの松坂大輔投手が悩める心情を明かした。宮崎キャンプ最終クール初日の25日、今季初の実戦に登板し、B組の練習試合・巨人戦(生目第二)に先発。2イニングを投げ、1安打3四球1失点。「見ての通り。肩に力ばかり入ってしまった。やれば、や…

ソフトバンクの松坂大輔投手が悩める心情を明かした。宮崎キャンプ最終クール初日の25日、今季初の実戦に登板し、B組の練習試合・巨人戦(生目第二)に先発。2イニングを投げ、1安打3四球1失点。「見ての通り。肩に力ばかり入ってしまった。やれば、やるほど悩みますね」と登板後は表情を曇らせた。

■実戦初登板で2回1安打3四球1失点…「やれば、やるほど悩む」

 ソフトバンクの松坂大輔投手が悩める心情を明かした。宮崎キャンプ最終クール初日の25日、今季初の実戦に登板し、B組の練習試合・巨人戦(生目第二)に先発。2イニングを投げ、1安打3四球1失点。「見ての通り。肩に力ばかり入ってしまった。やれば、やるほど悩みますね」と登板後は表情を曇らせた。

「悪くはなかった」という初回。先頭の橋本到を141キロの真っすぐで左飛に打ち取ると、続く寺内は追い込んでから、外角低めへの142キロのストレートで見逃し三振。脇谷も140キロの真っすぐで遊飛に切り、三者凡退に切ってとった。

「フォーム的、技術的に試したいことがあったので、変えたんですけど、内容までガラッと変わってしまった。ちょっと下の動かし方を変えた」という2回に荒れた。先頭の中井にフルカウントからスライダーが外れ、四球を与えると、盗塁と亀井の右飛で1死三塁。続く相川の右前打で1点を失った。さらに、北にストレートの四球、坂口にも四球。1死満塁とされたが、最後は松本をカットボールで投ゴロ併殺打に取り、1失点で何とか凌いだ。

「変えたほうがいいと思っていたけど、全然ダメでしたね。タイミングが合わなかった。練習の中ではこっちがいいと思ってやっていましたけど、ゲームで試してこそ、真実が見えるというか。試合で使ってみてどうかなので。打者を見てても違いますし、そういうところで見えてくることがある」

■「戻れるなら1か月前に戻りたい」…

「ある意味今しか出来ないことなので。今日か、次の試合で試そうと思っていた。いい、悪いの判断が早く出来るにこしたことはないので。初回のままでよかったと思いますけど、今やらなかったら、どっちみち今度試すことになる。今日やって、ダメならダメと判断出来たので良かったんじゃないですかね」

 こう言葉を並べていった松坂。14日のシート打撃登板後は、疲労回復とハイペース調整を続けてきた肩、肘を休ませるために、8日連続で投球練習を行わなかった。23日に投球練習を再開し、再びペースが上がってきたが、自身が納得いく形には至っていない。

「1か月前はすごく状態が良かった。戻れるなら1か月前に戻りたいですけど、野球って難しいですね。自分の中では投げていく中でブラッシュアップさせていくつもりだったんですけど、やればやるほど、スッキリするのではなく、アレもコレもと出てくる。それはずっと昔からやってることですけど、難しいなと思いますね。そんな簡単なものじゃない。もう少しストレスの溜まる時期が続くのかなと思います」

「投げれば、その都度その都度、課題は出る。その課題はゲームの中でしか解消出来ないものなので、ゲームの中で何とかするしかないですね」

 15年8月に手術した右肩の状態に問題はない。それでも、松坂復活への道はなかなかに険しい。

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani