19日間で9連戦。2021年5月28日から6月15日にかけ、男女A代表、U-24代表合わせ、サッカー日本代表は怒涛の日程…

19日間で9連戦。2021年5月28日から6月15日にかけ、男女A代表、U-24代表合わせ、サッカー日本代表は怒涛の日程となった。五輪最終選考のための対ジャマイカ戦、ピクシーの愛称で知られたドラガン・ストイコビッチ監督率いるセルビアとのA代表親善試合、そしてなでしこ……大住良之、後藤健生のサッカージャーナリスト2人が徹底的に語り合う!

浅野拓磨の「問題点」伊東純也は「不可欠」

―浅野のシュートは上手くなりませんね?

大住「あの韓国戦が奇跡だったのか」(※2016年のU-23アジア選手権決勝)

後藤「あれは奇跡だった。あれ以来は……」

大住「ヴァヒド・ハリルホジッチの時も決めたことがあったけど」

―後半43分でゴールキーパーと1対1ですからね。試合終了直後の密着のカメラでは、自身に「何回おなじことすんねん……!」と怒りをぶつけていました。

大住「オナイウ阿道のゴールのように、審判の誤審で取り消しになったのはどうでもいいというか。浅野があそこで決めなかったほうがダメージは大きいよね」

後藤「それも、いつもゴールを決めている人がミスをしたんだとしたら、やっちゃった、となるけど。浅野はいつも入らないからな」

大住「浅野もセルビアリーグで結構な得点をあげていたから、取るべきところは取れるようになったんだな、と思っていたんだけど……そうでもないね」

鎌田大地が90分プレーしました。

大住「9月には、フル代表とオリンピック代表が混ざることになるんだけど、鎌田は、しっかりとポジションがあると思う。ペナルティエリア前と入ったところで、あれだけ落ち着いて捌ける選手というのは、他にいないよね」

後藤「もう外せない選手になっちゃったよね。それで、森保一監督に鎌田と南野拓実を真ん中で使わなかったのは、なぜかと質問してみたら、それは去年やっているからもういいんだ、と言われちゃった。この間の対談でも、大迫勇也が不在の時は鎌田と南野を真ん中で組ませればいいんだ、と言いましたよね。
 そうすれば古橋亨梧もサイドで活きるし……。で、なぜその形を使わなかったのか尋ねてみたら、去年試したからです、って」

■「古橋はダメだったけど…」「オナイウはまだ伸びるよ」

大住「今日は今日で試すことがあったんだ、って言っていたよ。だから、大迫がいない時のオプションを、いろんな可能性を試して、最終的にどうするか、というのを考えなければいけない」

後藤「大迫はケガが多いからね」

大住「それで古橋を試してみたらダメだ、となって、無理かもしれないけどオナイウも試してみるか、っていう感じで起用したんじゃないの。そしたら、よかった。まあ、オナイウはJリーグの中では良くなってはいたからね。横浜F・マリノスの中で」

後藤「これでオリンピックチームと一緒になったら、前田大然とオナイウの2トップになる可能性だってある。もし、そうならないにしても、オリンピックで活躍すれば、古橋よりは、前田や上田のほうがトップ候補としては上位に来る可能性だって十分ある」

大住「オナイウは短いパス交換がきちんとできるようになったんだよね。これは横浜F・マリノスのトレーニングのおかげだと思う。以前は本当に、ボールが止まらない、収まらない選手だったんだから」

後藤「見違えるようだよね」

大住「オナイウって歳いくつ?」

―現在は、25歳ですね。今年で26歳です。

大住「選手としてまだ伸びるよ」

―オナイウは、リオ・オリンピックには鈴木武蔵の控えのような感じで、予選だけ出ていましたよね。本大会は行っていません。ジェフユナイテッド千葉では、そこまで足も速くなかったんですが。

大住「じゃあ、足も速くなっているんじゃない?不思議だよね」

■「伊東は本当に良くなっているね」

―セルビア戦は、タジキスタン戦よりは評価できますか?

後藤「橋本拳人川辺駿のボランチじゃなくて、守田英正が入ったからね。あと、谷口彰悟が頑張った。すごくそつがないプレーをして、おかげでゲームがまとまったよね。ボランチ守田と、谷口のところ」

大住「そうそう。あそこから、しっかりしたパスが出るようになったのが大きかった」

後藤「やっぱり、川崎フロンターレと横浜F・マリノスはすごいな」

大住「植田直通は、まあまあだったかな」

後藤「つまり、11日に90分間プレーができた人というのは、頑張った人で、だから90分残ったという事だよ」

―伊東が目立ちましたね?

大住「伊東は本当に良くなっているね。ベルギーで力を発揮しているのと同じくらい、代表でも力を出している」

後藤「あと、森保監督も言っていたけど、伊東はセルビア戦では守備もよくやっていたよね」

―伊東も不思議なプレーヤーですね。ヴァンフォーレ甲府時代はずっと真ん中で、柏レイソルで右サイドにコンバートされると急成長をした。

大住「当時の監督が右サイドバックにしたんだよね。あれが彼の飛躍のきっかけだった。甲府時代もたしかにスピードはすごかったけど、右サイドバックの位置から相手ゴールに向かって、タッチライン際ではなく、インサイドを真っすぐドリブルをするんだよね。それがすごかった。

 そして一躍、柏のエースになって。伊東はやはりスピード系の選手、ドリブル突破と、左右のクロスが良い、そして自分でもシュートを打てる。堂安律とかと対照的な選手で、そういう選手たちがチーム内に同時に存在するのは、とても良いことだと思うよね。堂安と伊東、そして久保建英

―右に伊東、左に三笘薫でしたらすごいですよね?

大住「そうそう、そういうのも含めてね。伊東は伊東の武器があるから。彼はラスト30メートルのスピードで、より違いが出せるんだよね。昨日は中盤から突っ走っていくシーンもあったけど。最後のペナルティエリアの深さで、スピードで相手に勝てるというのは、やっぱりすごいよ」

後藤「相手のディフェンダーの前に身体をグググッと入れながら走るんだよ。あれは独特の走り方だよね」

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