昨季は自身2度目となる最優秀防御率のタイトルを獲得した菅野智之。過去2年間は打たせて取る投球でアウトを積み重ねていたが、昨季は奪三振が大きく増えた。奪った三振189個はリーグで最多の数字。これまでの制球重視の落ち着いたピッチングスタイルから一転し、柔から剛へと変貌を遂げた印象だ。

 では、どのような球種で三振を量産していたのだろうか。菅野が最も三振を奪っていた球種はスライダーだ。そして同球種で奪った三振79は、昨季のNPBで断トツの数字。年々奪空振り率が向上し、投球頻度も上がっている。ほとんどの投手が持ち球としているスライダーだが、菅野のそれは球界でも屈指の切れ味を持っている。

 三振は最も安全にアウトを奪える手段であり、高く評価すべき能力といえる。WBCでも菅野のスライダーによって、各国のスラッガーたちのバットが空を切るシーンが多く見られるだろう。

文:データスタジアム 
グラフィックデザイン:相河俊介