【UEFA EURO2020 グループD第1節 イングランドvsクロアチア 2021年6月13日(日本時間22:00キッ…

UEFA EURO2020 グループD第1節 イングランドvsクロアチア 2021年6月13日(日本時間22:00キックオフ)】


 EURO2008で期待の若手スターとして注目を集めたクロアチアのルカ・モドリッチは、レアル・マドリードの10番を背負う35歳の選手として、4度目となる2021年のEURO2020に挑んでいる。

 誰もが世界最高のMFの1人と認めるその存在はチームの中で当然大きい。あのレアルでさえ、プレス、ビルドアップ、パスコース作り、ライン間での受け……とモドリッチが様々なタスクをこなしながら攻守にフル回転することでチームとして戦えている現状があるほどだ。

 ところがこの試合、モドリッチは攻守にフル回転という働き方ではなかった。

 守備ではイングランドのビルドアップ時、左サイドバックのキーラン・トリッピアーにボールが渡った時にゆっくりと近寄るだけのシーンが目立っていた。

 36分過ぎにトリッピアーが上がりながら、ラヒーム・スターリングにボールを渡して駆け上がって行った場面では、シメ・ヴルサリコにフリーになるトリッピアーの相手をするよう指示を出したものの、その後のスターリングのドリブルは傍観者として眺めているだけだった。

 ついていくのでもなく、ペナルティエリア手前で混戦になったところに駆けつけるのでもなく、その場から見ているだけだった。

 攻撃では、低い位置でボールを捌くだけの場面が目立った。クロアチアがなかなかボールを持てないという試合展開もあったが、ボールを出した後に次のパスを引き出すために走る、ということがモドリッチにこれほど見られないのは異常だった。

■必要最低限の範囲で本来の持ち味を見せたモドリッチ

 らしいプレーを全く見せなかったわけではない。

 たとえば守備では19分、最終ラインに落ちてパスで組み立てようとしたマルセロ・ブロゾヴィッチからヴルサリコに出たボールがメイソン・マウントに奪われてしまう。

 そのまま左サイドを攻め込まれ、ボールは一気に上がってきたトリッピアーへ。そこからペナルティエリア手前中央で待ち構えていたハリー・ケインにマイナスのボールが出されると、届く寸前のところでなんとかカットしたのがモドリッチだった。

 攻撃では23分、右サイドのセンターライン付近でゆっくりとしたボール交換をすると、モドリッチがマウントの背後から飛び出していってボールを引き出した。ここはトリッピアーに防がれてしまったが、ライン間でボールを受けて前進しようというモドリッチらしいプレーだった。

 守備でも攻撃でも、それが上手くいけば1点もの、というタイミングでのみ、必要最低限の範囲で本来の良さを出していた。

 その時のプレーぶりやフル出場を果たしたことからもコンディション不良というわけではなさそうだが、ではなぜそうしているのか。

 それは、クロアチア代表が問題を抱えているからだ。

■試合結果

イングランド 1―0 クロアチア

■得点

57分 ラヒーム・スターリング(イングランド)
 

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