関東大学リーグ1部第7節、慶大が流通経大に逆転勝ち サッカーの関東大学リーグ1部第7節第2日が30日に行われ、駒沢陸上競…

関東大学リーグ1部第7節、慶大が流通経大に逆転勝ち

 サッカーの関東大学リーグ1部第7節第2日が30日に行われ、駒沢陸上競技場の第1試合では、最下位の慶大が2-1の逆転でプロ内定7選手を擁する流通経大を破った。ここまでの5戦(1試合未消化)で1分4敗。淺海友峰監督は「ホッとはできない。まだ勝点4。この先も相当厳しい戦いになると思う。ここで勝点3が取れて、6月は4週連続で試合があり、延期になっている試合も入ると思う。そこに向けては大きな自信になると思う」と初白星を巻き返しの狼煙とする気概を示した。

 苦しい試合だった。試合開始5分でクロスバー直撃のシュートを打たれるなど、明らかに劣勢。前半24分には、流通経大が先制した。MF菊地泰智(4年・流経大柏)が相手3人を引き付けて出したパスをFW佐藤響(4年・水戸啓明)が決め、サガン鳥栖加入内定コンビの活躍で優位に立った。

 しかし、慶大は、前半終了間際に右MF日川優太(4年・高崎)のロングスローから、レノファ山口の特別指定選手ですでにJ2出場経験を持つ橋本健人(4年・横浜FCユース)の惜しいシュートにつなげると、連続CKで反撃。後半2分には、日川のロングスローのこぼれ球をMF小山内慎一郎(4年・青森山田)が「あのエリアでは、ボールを持って、持って、打つというのは難しい。こぼれ球のシュートは日ごろからやって来た」と磨いてきた、ショートバウンドをうまく捉えるミドルシュートでたたき込んで同点とした。

 その後も押し込まれたが、後半27分、再び日川のロングスローから生まれたこぼれ球を、途中出場のMF山田大敬(4年・京都U-18)が意表を突くバイシクルシュートで決めて逆転した。終盤は、パワープレー気味に押し込んでくる相手の攻撃をGK村上健(1年・國學院久我山)を中心に防いで、2-1で今季初勝利をつかんだ。

 慶大の2得点は、どちらもロングスローによってゴール前に押し込んだ場面から生まれた。淺海監督によれば、前節で対戦予定だった拓大のチーム関係者に新型コロナウイルス感染者が出て試合が延期となり、試合間隔が3週間空いたため、学生が主体的にセットプレーの練習を行ったという。

青森山田高の後輩に連絡「教えてくれと言いました

 先制点を決めた小山内は、青森山田高2年次に全国高校サッカー選手権で日本一を経験。当時のチームでは、同学年の郷家友太(神戸)がロングスローを駆使して活躍していたが、青森山田高のロングスロー戦術は年々進化。近年は、当時以上に高校サッカー界で猛威を振るっている。

 小山内は「何本も(ゴールを)取っているので、昨季までロングスローを投げていた内田(陽介=明大1年)君に個別に連絡を取って、どうやったら入るのか、どこにどうやって(中の選手が)入っているのか。教えてくれと言いました。もう高校を卒業した後なので、いいかなと思って。そこを意識してチームに還元した。僕の得点は、こぼれ球でしたけど、ほかにゴール前でチャンスになったのもいくつかあって、約束事として出来ればいいかなと思う」と母校の最新のロングスロー戦術を参考にしたことを明かした。

 後輩に教えを請うほど欲しかった勝利をもぎ取った勢いを、降格圏脱出、さらに上の順位へとつなげなければならない。まだ、1勝だ。攻撃の主軸で、この試合でゲームキャプテンを務めたMF橋本は「インカレ(全日本大学サッカー選手権)出場を目標に掲げている。4年生になった今年は、仲間に新しい景色を見せてあげたいという思いがある。今の在学生は、インカレを知らない。経験させてあげたいし、僕たちが4年間努力してきたものを形に残したい」と話した。全日本大学選手権の関東地域からの出場チーム数は現在未定だが、上位進出が条件となる。必死にもがいて得た1勝を、逆襲の勢いにつなげるつもりだ。(平野 貴也 / Takaya Hirano)