■5月16日/J1第14節 川崎フロンターレ2ー0コンサドーレ札幌(等々力) 川崎フロンターレが新たな歴史を作った! 等…
■5月16日/J1第14節 川崎フロンターレ2ー0コンサドーレ札幌(等々力)
川崎フロンターレが新たな歴史を作った!
等々力競技場に迎えたコンサドーレ札幌を2-0で撃破。昨季から続く無敗記録をJ1史上最長となる「22」に伸ばした。従来の記録は、大宮アルディージャ(当時J1)が2012~13年に記録した221試合連続無敗。2位名古屋との勝ち点差を「10」とする独走で、アジア最強へとひた走る!
J1歴代最長となる無敗記録がかかった試合の対戦相手は、奇しくもコンサドーレ札幌。昨年、リーグ戦で3敗しかしなかった川崎が土をつけられたチームの一つだ。ホームで0-2という完封負けを喫した札幌は因縁の相手。リベンジを果たすことが、そのままリーグ記録を樹立する試合となった。
昨年の札幌戦の敗因の一つが、マンマーク気味でついてこられた守備だった。常に人がついてくることで川崎のパスワークは滑らかさを失い、攻撃面でいいところがないまま失点を重ねた。この試合でも、札幌は川崎に対して果敢に挑んだ。前からのプレッシングで川崎から自由を奪えば、ボールを保持した際にはGK菅野孝憲も使ってビルドアップを試みた。川崎はボールの奪いどころを定められないまま、時間が過ぎていった。
それでも、川崎が前半に撃ったシュート数は5本。ゴールを奪ってもおかしくない際どい場面もあったし、DF山根視来をバイタルエリアに上げる事前にデザインされたプレーも出るなど、狙いは出せたが、スコアを動かすには至らなかった。
■試合後に鬼木達監督の口から出たのは…
前半をスコアレスで折り返した川崎フロンターレは、選手1人を入れ替えて後半に挑んだ。今季初先発となったMF小塚和季に代わって、川崎らしさを体現する田中碧が入ったのだ。札幌に対してリズムが掴めない中で、最初に動いた。そして、これが当たった。田中がボールを奪い、さらにボールを保持し、パスを出して、とリズムを作る作業をこなす中で、49分に先制点が生まれた。得点者は三笘薫。右サイドから家長昭博が上げたクロスを、ゴール前に走り込んでいた旗手怜央のワンタッチを経て三笘が押し込んだのだ。苦しい展開を打破する得点に、川崎は喜びを爆発させた。
その後、札幌が次々と強力外国人を投入して川崎ゴールを強襲。川崎が耐える時間が続いたが、87分に途中出場したFW小林悠が後半アディショナルタイムに追加点を奪ってみせた。直前まで猛攻を見せていた札幌にトドメを刺すゴールは、小林のJ1リーグ300試合出場を自ら祝う2戦連発ゴールだった。
90分を通して苦しい展開となったが、試合後、鬼木達監督の口から出たのは、「仙台」という単語だった。この試合のわずか3日まで、この等々力で川崎はベガルタ仙台と対戦。“盟友関係”にあるチームと激しい点の取り合いを演じ、結果は2-2。連勝を止めるドローとなったが、押し込まれた終盤に逆転負けもありうる試合だった。その仙台戦が、この札幌戦に生きたという。
■選手に求めた「仙台戦からの切り替え」
「仙台戦のイヤなドローから選手はしっかりとやるべきことをやってくれた」
鬼木監督は、仙台戦からの切り替えを選手に求め、この大事な試合に挑んでいた。さらに、こうも続けている。
「(仙台との)ゲームを経て臨んだ今日のゲームが重要で、勝つことが成長につながる」
「仙台戦はラストでバタバタしたが、今節は締めるところを締めるとか、徐々にメンタル的な強さは培ってこられている」
難敵・札幌を前にした仙台戦が、苦戦で白星をつかむメンタリティを川崎にもたらしたのだ。これで22戦無敗。川崎の強さとタフさは、Jリーグの歴史に残ることになった。それでも、鬼木監督が選手に求めるのは「成長」と「課題の修正」だ。この試合で決めた三笘薫のゴールにも、彼自身が「成長」を求める形のゴールだった。