選抜高校野球大会準々決勝(26日、甲子園)○横浜(神奈川)5―1西日本短大付(福岡)● 1―1の六回、横浜のエース…
選抜高校野球大会準々決勝(26日、甲子園)
○横浜(神奈川)5―1西日本短大付(福岡)●
1―1の六回、横浜のエース奥村頼人が2番手で救援し、3者連続で3球三振と最高の投球を見せた。
「流れが完全にこっちに来た。ここで点を取るしかない」
背番号「1」の快投に、主将の阿部葉太ら野手陣が奮い立った。
その裏、1死二塁で左打席に入った為永皓が一、二塁間を抜く勝ち越し打。続く阿部も左前適時打を放つなど、この回に3点を奪って突き放した。
横浜打線は前半、西日本短大付の投手の変化球にバットを合わせようとしすぎて、フライを打ち上げる場面が目立った。
そこで五回終了後、野手陣で「本来の強みである思い切りの良さをもっと出していこう」と話し合ったという。
為永は「思い切って、少しがっつくぐらい」の意識で、外寄りの直球に食らいついて引っ張った。西日本短大付の2番手左腕・原綾汰のボールが浮き始めたのも逃さなかった。
これで昨秋からの公式戦の連勝は「18」に伸びた。ここまでは奥村と2年生の本格派右腕・織田翔希の「ダブルエース」が目立ってきた。
だが、阿部が「秋は2人に抑えてもらって勝ったが、(今大会)2回戦の沖縄尚学戦のように打ち勝つことも大切。負けずにやっていきたい」と言えば、為永も「あの2人におんぶにだっこではいけないので、野手も2人を勝たせられるように頑張らないと」と力を込める。
投打ががっちりとかみ合ってきた昨秋の明治神宮大会王者。準決勝は大会屈指の投手陣を擁し、連覇を狙う健大高崎(群馬)と激突する。【吉川雄飛】