3月18日に開幕する第97回選抜高校野球大会。主役候補となる投打の注目選手を紹介します。6回目は大垣日大(岐阜)の西河…

守備練習で声を張り上げてチームメートを鼓舞する大垣日大の西河遥人主将=岐阜県神戸町で2025年1月25日、山崎一輝撮影

 3月18日に開幕する第97回選抜高校野球大会。主役候補となる投打の注目選手を紹介します。6回目は大垣日大(岐阜)の西河遥人捕手(2年)。鋭い観察眼に迫りました。

「厄介と思われる捕手」

 理想は「厄介と思われる捕手」だ。試合中はベンチにいる相手監督や選手の仕草にも目を凝らす。「仕掛けてくるタイミングのヒントがある」。実際、バントを見破ったこともあった。「気づく力」を大事にする。

 意識の一端が昨秋の東海大会で見て取れた。中京大中京(愛知)との初戦。八回に先頭打者を四球で出したが、次打者を三振に仕留めて一塁走者の二盗も阻止し、併殺を完成させた。

 常葉大菊川(静岡)との決勝でも七回2死からスタートした一塁走者を刺し、直後の勝ち越しを呼び込んだ。優勝した東海大会の3試合で盗塁は一個も許さなかった。

 観察眼は味方にも鋭い。決勝で先発した中野翔真投手(2年)のフォームに中盤で違和感を覚えた。「肩の開きが早く直球がシュート回転していた」。体全体を使って投げ切れていないことに気づき、カーブを多く投げさせて修正させた。

 「中野はカーブを投げると体全体を使う本来のフォームになる」。躍動感ある投球フォームを取り戻させ、五回以降はスコアボードにゼロを並べ、完投に導いた。

 石川県出身。大垣日大で甲子園の土を踏んだ2歳上の兄を追って進学し、1年秋から捕手のレギュラーになった。観察眼だけではなく、捕ってから二塁に投げるまでの速さとコントロールにも自信を持つ。

 秋の東海王者になったものの、明治神宮大会の初戦で東海大札幌(北海道)に0―3で敗れた悔しさは忘れない。「相手の動きと自分たちの変化を意識し、早く自分たちのペースに持ち込みたい」。甲子園でもすきを見逃さない。【黒詰拓也】

 <次回は21日朝、東海大札幌(北海道)の矢吹太寛(たお)投手(2年)を公開する予定です>