第96回選抜高校野球大会第5日の22日、1回戦で大阪桐蔭が7―1で北海を破り、西谷浩一監督の春夏甲子園大会の監督…

高嶋仁さん=和歌山市で2018年12月14日午後2時20分、砂押健太撮影

 第96回選抜高校野球大会第5日の22日、1回戦で大阪桐蔭が7―1で北海を破り、西谷浩一監督の春夏甲子園大会の監督通算勝利数が68となり、智弁和歌山などを率いた高嶋仁さんの最多記録に並んだ。

 試合後に高嶋さんが取材に応じ、「記録は破られるためにある。この間、(本人に)『気にせんと、なんぼでも勝ち』と言いました」などと話した。主な談話は次の通り。

高嶋仁さん

記録は破られるためにある

 記録は破られるためにあるって思っています。西谷監督は一番近かったんでね。いつやるかっていうことだけだった。以前出場した時に負けんかったら、もうやられてますからね。内心喜んでましたけど(笑い)。

 こんだけ優勝しとったら、(勝利)数は増えますよね。僕が思うのは、西谷監督はあと10年やったら楽に100勝超えんのちゃうかなって。だから、彼には誰も抜けんような数字を残してほしいと思います。

 2カ月ほど前に一緒に食事した時に、申し訳ないなというような雰囲気で、だいぶ気にしとったんで。「そんな気にせんと、何ぼでも勝ち」という話はしましたけどね。

 西谷監督の素晴らしいところはフットワークの軽さや、この子はプロに行くかなという選手を確実に行かせているところ。また、毎回、優勝狙えるようなチームに仕上げてから甲子園に来てますよね。あれはちょっとまねできんですね。

 僕の場合は甲子園に来て徐々に勢いが出てきて、そのまま上まで上がったっちゅうのはありますけどね。「優勝を狙う」という感じで甲子園に来たのは1回もないです。それと人間性ですね。選手が慕っている、信用している。そういうところはやっぱりすごいなと思いますよね。

 西谷監督はやっぱりプレッシャーはかかっとると思うんですけど、それに負けずに、勝ってきとるのはすごいですよね。あと何勝するかわからんですよ。軽くあと20か30は勝つでしょうね。