米コラムニストが注目する日本のアスリート 男子ゴルフの松山英樹(LEXUS)はマスターズで日本人男子悲願の海外メジャー初制覇を果たした。米コラムニストは松山を日本スポーツ界の象徴的存在と称え、「かつてのイノウエやルイ・ハチムラやラグビー日本…

米コラムニストが注目する日本のアスリート

 男子ゴルフの松山英樹(LEXUS)はマスターズで日本人男子悲願の海外メジャー初制覇を果たした。米コラムニストは松山を日本スポーツ界の象徴的存在と称え、「かつてのイノウエやルイ・ハチムラやラグビー日本代表のように、今、マツヤマの番だ」と評価している。

 本場米国でも松山への評価は高まる一方だ。「ヒデキ・マツヤマの歴史的なマスターズ勝利は日本で違った重みを持つ」と見出しを打って特集したのは米紙「ロサンゼルス・タイムズ」だった。

 日本にも造詣が深いディラン・ヘルナンデス記者がコラムを執筆。東北福祉大出身の松山と東日本大震災の被災地となった仙台との繋がりなど、辿ってきた足跡にも焦点を当てながら、日本スポーツ界において、今回の快挙がどんな意味を持つかに着目している。

「マツヤマの勝利は日本初となったが、1995年の米国でのヒデオ・ノモのドジャースデビューとは同等の目覚ましい進化ではない」と分析。野茂氏の挑戦以降、日本人アスリートが国際舞台で活躍する機会が増えていったとしている。

 日本スポーツ界は現在、いくつもの競技に国際的なタレントを輩出していると注目し「ワールド・ベースボール・クラシックでは2度優勝し、女子ワールドカップも制覇している」と国際的な実績にも触れている。

大坂、井上、池江らの名を挙げながら「今やマツヤマの番なのだ」

 さらには「ナオミ・オオサカはグランドスラムを4度制覇し、ナオヤ・イノウエは世界トップのボクサーの1人として認知されている」などとし、大坂なおみ、井上尚弥ら日本が世界に誇るトップアスリートの名前を挙げている。

 続けて「マツヤマの達成は、さらなる人気スポーツへの大きな一歩だ」とゴルフ人気の底上げにつながるとも指摘している。

 今や日本には数々の世界に誇るトップアスリートが存在するが、今、この瞬間においては松山こそが日本スポーツ界の主役だという。

「強烈な興味の対象が次々と移り変わる国だが、マツヤマは主役の時を享受している。週末、日本は白血病を乗り越え、五輪予選4種目で勝利した20歳のリカコ・イケエに取り憑かれていた。かつてのイノウエ、ルイ・ハチムラ、あるいはラグビー日本代表のように、今やマツヤマの番なのだ」。日本通の記者は、今最も“旬な男”だと分析している。(THE ANSWER編集部)