【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆先週の血統ピックアップ・4/11 桜花賞(GI・阪神・芝…
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】
◆先週の血統ピックアップ
・4/11 桜花賞(GI・阪神・芝1600m)
3番手を追走したソダシが直線で早めに抜け出し、ゴール前で大外から飛んできたサトノレイナスをクビ差抑えました。これで5戦全勝。
最近の桜花賞は後傾ラップが多いという特徴がありますが、今年は前後半45秒2-45秒9という前傾ラップ。馬場が良かったこともあり、800mの通過タイムは2007年の馬場改修後では最速でした。
ソダシはクロフネ産駒なので瞬発力よりもスピードの持続力が持ち味。吉田隼人騎手の強気な騎乗が馬の能力を十全に引き出したといえるでしょう。父クロフネ、母ブチコ、母の父キングカメハメハ、2代母シラユキヒメはすべて金子真人さんの持ち馬(法人名義を含む)。
前週の大阪杯を勝ったレイパパレも、父、母、母の父、2代母がいずれも金子真人さんの持ち馬だったので、2週連続で純度100%の“金子血統”がGIを制覇したことになります(レイパパレの馬主はキャロットファーム)。
桜花賞とオークスを比べた場合、ソダシは前者に向いていますが、同じ3歳牝馬同士ですから2400mでも上位争いは可能でしょう。
・4/10 ニュージーランドトロフィー(GII・中山・芝1600m)
マイペースの逃げに持ち込んだバスラットレオンが直線で後続を突き放し、5馬身差で圧勝しました。
キズナ産駒は今年に入って重賞3勝目。父ディープインパクトの10勝には遠く及びませんが、全種牡馬のなかで4位という成績は優秀です。
母バスラットアマルの半姉にイギリスとカナダでG1を制覇した名牝シリアスアティテュードがおり、その息子スティッフェリオはオールカマーなど重賞を3勝しています。母の父はサドラーズウェルズ系のニューアプローチ。小回りコースで持続力を活かしたレースが合うタイプです。
キズナ産駒は3歳の中山開催を得意としており、この条件では通算重賞5勝目。東京コースのNHKマイルCは、タメ逃げをすれば瞬発力の違いで差されてしまう可能性が高いので、速いペースで逃げて後続に脚を使わせる競馬がベストでしょう。
◆今週の血統Tips
桜花賞は1着から7着までをノーザンファーム生産馬が独占しました。グレード制が導入された1984年以降、初めてのことです。
これまでの最高記録は1着から6着までを独占した2019年のNHKマイルCでした。2020年の有馬記念は1着から5着までを独占しています。
ノーザンファームの昨年の3歳世代は、牡牝ともに三冠レースをひとつも取れませんでした。その屈辱をバネに今年頑張っている……というわけではないとは思いますが、ここまで行われた現3歳世代の重賞29レースのうち23レースをノーザンファームが勝っており(同着1回含む)、過去最高といえる勢いです。
今週行われる皐月賞も、上位人気に推されそうな馬はノーザンファーム生産馬が多数を占めています。
とはいえ、日高出身のタイトルホルダーとディープモンスターは、それらに匹敵する能力を秘めており、勝つチャンスは十分あります。桜花賞のような熱戦が期待できそうです。
(文=栗山求)