右足首の怪我により、3月に開催される第4回WBCを欠場することになった日本ハム・大谷翔平投手。先々のことを考えて無念の決断となったが、二刀流の勇姿をWBCでチェックしようとしていたメジャー球団もガッカリと肩を落としたに違いない。■新労使協定…

右足首の怪我により、3月に開催される第4回WBCを欠場することになった日本ハム・大谷翔平投手。先々のことを考えて無念の決断となったが、二刀流の勇姿をWBCでチェックしようとしていたメジャー球団もガッカリと肩を落としたに違いない。

■新労使協定による規定変更も「アメリカ行きをあきらめることはない」

 右足首の怪我により、3月に開催される第4回WBCを欠場することになった日本ハム・大谷翔平投手。先々のことを考えて無念の決断となったが、二刀流の勇姿をWBCでチェックしようとしていたメジャー球団もガッカリと肩を落としたに違いない。

 それでもアリゾナ州ピオリアで行われているキャンプに参加中の大谷には、メジャーから熱い視線が送られている。MLB公式サイトでは、大谷に直撃インタビューを敢行し、特集記事を掲載。その中で大谷は、新労使協定による規定変更があっても「アメリカ行きをあきらめることはない」と明言している。

 昨年11月に行われたメキシコ代表とオランダ代表との練習試合後に、複数のメジャー球団のGMが大谷の二刀流を容認、奨励する発言をした。記事では「チームは、日本のパ・リーグのようにDH制を採用するア・リーグに限定されるだろう」としているが、それでも大谷は「アメリカのGMの方々から、そういう声が聞けたのは、うれしいし光栄です」と大歓迎の様子だったという。さらに「もちろん、自分がやりたいのは、打つことと投げることの両方です。ですが、今はまず今季に集中して、今季がどう進むのか。そこから考えていきたいです」と続けたそうだ。

■新ルールによる影響は自分よりも後進を心配

 早ければ、今季終了後にポスティング・システム(入札制度)を利用してのメジャー移籍が噂されている。その一方で、昨年12月に施行されたメジャーの新労使協定により、25歳以上で海外のプロ経験を6年以上持つ選手でなければ、契約金に上限が設けられ、アマチュアとしてメジャー球団と契約を結ぶことになった。この新規定が大谷の命運を左右するのでは、と懸念されたが、どうやら本人は違った考えを持っているようだ。

「個人的には、そういったルールがあるからといって、アメリカ行きをあきらめることはありません。それよりも、自分の後に続く若い選手たちのことの方が気に掛かります。もし自分が低い基準を設定してしまったら、彼らも少ない金額しか手に入らなくなる。それだけは避けたいと思います」

 大谷自身のメジャー移籍の決断は変わらないようだが、新ルールでのメジャー移籍1号となった場合、大谷の契約がそれ以降の“基準”となることは間違いない。後進のことを考えて、大谷はどんな契約を結ぶことになるのか。

 だが、実際にその話になる前に、まずは負傷した右足首を完治させることが第一だろう。この逆境を乗り越えて、2017年にはどんなパフォーマンスを披露するのか。大谷翔平の真価が問われるシーズンとなりそうだ。