2021年クラシック候補たち第14回:ソングライン 牝馬クラシック第1弾のGI桜花賞(阪神・芝1600m)がいよいよ4月…

2021年クラシック候補たち
第14回:ソングライン

 牝馬クラシック第1弾のGI桜花賞(阪神・芝1600m)がいよいよ4月11日に行なわれる。

 昨年末のGIジュベナイルフィリーズ(12月13日/阪神・芝1600m)の上位勢をはじめ、直前の桜花賞トライアルで好走した面々が有力候補に挙げられているが、それ以外のステップレースで結果を残してきた馬の中にも注目馬がいる。

 美浦トレセンの林徹厩舎に所属するソングライン(牝3歳/父キズナ)もその1頭だ。



桜花賞ではダークホース的な存在として注目されるソングライン

 昨夏の2歳新馬(6月20日/東京・芝1400m)でデビューした同馬。やや鈍い出足となって、道中は馬群の後方を追走。4角手前からまくり気味に上がっていって、直線大外から追い込むが2着に敗れた。

 その後、放牧に出てじっくりと休養。この間にしっかりと成長し、約5カ月ぶりに臨んだ2歳未勝利戦(11月22日/東京・芝1600m)では鮮やかな勝利を飾った。

 馬体重が初陣から14kg増加。パワーアップした体つきで、迫力のあるレースぶりを披露した。中団やや後方に構え、直線を迎えて再び外から豪快な末脚を炸裂させる。残り200mを切ってから一段と加速すると、ライバルたちを蹴散らしてそのまま突き抜けた。

 3戦目は、年明けにリステッド競走の紅梅S(1月16日/中京・芝1400m)に挑んだ。同レースでは3、4番手の好位を追走し、直線でも過去2戦とは違って馬群の間を割って抜け出してきた。

 先頭に立つと、あとは一気に後続を突き放してゴール板をトップで通過。2着以下に3馬身差をつける圧勝劇を演じた。

 紅梅Sのあとは、再び放牧へ。同馬の状態を考慮して、陣営は桜花賞への直行を決めた。

 その陣営のソングラインに対する評価はどれほどのものなのか。その点について厩舎スタッフから話を聞いてきた関東競馬専門紙のトラックマンはこう話す。

「デビュー戦のあと、しっかり休ませたのがよかったようですね。ソングラインはもともと体高が高く、スタッフによれば、デビュー戦では『体高のわりに、体が細い』印象だったようです。それが、『ひと息入れて、ちょうどいい体つきになった』とのこと。成長を促すための放牧が功を奏したのでしょう」

 デビュー戦の敗戦は、体つきがまだ幼かったこと、さらに外、外を回ったことも影響したという。しかし、その後の2戦は余裕たっぷりの勝ちっぷり。次なる大舞台に向けても、陣営の期待は大きいようだ。先述のトラックマンが続ける。

「デビュー当時は精神的にイライラする面もあったみたいですが、『今はかなり落ち着いて、気性面の成長も感じる』とスタッフ。桜花賞では池添謙一騎手と初コンビを組みますが、このレースを2勝しているジョッキーで、いずれも穴馬での大金星(2002年に13番人気のアローキャリーで、2017年には8番人気のレーヌミノルで勝利)。楽しみな人馬の組み合わせで、一発の可能性も......」

 桜花賞が重賞初挑戦となるソングラインだが、これまでのレースぶりからして素質の高さは確か。目覚ましい成長力を秘めていることを思えば、GIでも十分に戦えるはずだ。"波乱の桜花賞"の担い手となるジョッキーを相棒に迎えたとなれば、戴冠も夢ではない。