次男・功が全5試合で1番 21打数9安打2打点1本塁打、打率.429、出塁率.500の活躍

 序盤のピンチを耐え抜いた東海大相模(神奈川)が9回に劇的なサヨナラ勝利で明豊(大分)を破り、10年ぶり3度目の選抜を制した。門馬敬治監督は1番で次男・功外野手との“親子鷹”制覇に「一瞬だけ自分が監督でもありますし父親でもある部分をみせれば、こんなに嬉しいことはないと思います」と喜びを口にした。

 まさにチーム一丸だった。主将の大塚瑠晏内野手は準々決勝の福岡大大濠(福岡)戦から急性胃腸炎で離脱。門馬功は代理キャプテンとしてチームを牽引し今大会は全5試合で1番を務め21打数9安打2打点1本塁打、打率.429、出塁率.500の大活躍。閉会式では優勝旗を片手にグラウンドを行進した。

 今大会は何度も「いち選手」と口にし、息子の姿を見てきた門馬監督は「優勝した実感と『いち門馬』という選手と『いち功』という息子と…。色んなものがダブりましたし、色んな思いが交錯しました」と感慨深げに口にした。

 大会が終わり勝負師の姿から父親の姿を見せる場面もあった。「こういったことは中々ないこと。一瞬だけ自分が監督でもありますし父親でもある部分をみせれば、こんなに嬉しいことはないと思います。聖地・甲子園で一緒にその試合を戦って最後の日まで出来て優勝旗を自分の息子が手にするなんて。それは親としての考えですから。でも、あの優勝旗は皆の力で勝ち得たものなので大事にしたい」。

自宅は学校敷地内、一家で東海大相模野球部を支える

 2017年に在籍した長男・大さん(現東海大主将)、マネジャーとしてチームを支えた長女・花さん、そして妻・七美枝さんは学校敷地内にある自宅で選手たちを支えるなど“門馬一家”は相模野球部に全てを注いできた。

「学校内にある自宅がなくなり、次なるところに行くときに嫁の『コロナ禍で選手を置いていくことはできない。一緒になってそういう状況を乗り切って行こう』との言葉で、嫁と娘は私と一緒に寮に住んでくれている、サポートしてくれることが、これも繋がりだと思う。多くの人の力によって勝ち得た優勝。うちの嫁も優勝に関わった大きな1人、娘もと感じています」と、支えてくれた家族に感謝した。

 昨秋は東海大甲府にサヨナラ負けで関東大会ベスト8。その時の悔しさをバネに今大会は初戦で同じ相手にリベンジを果たし最後はサヨナラ勝ちで頂点に立った。

「サヨナラで負けたチームがサヨナラで勝つという。それを見て頂ければチームの変化はそこにありだと思います」

 今後は激戦区・神奈川で多くのライバルたちから追いかけられる立場になる。エース石田の快投、経験のなかった控え投手が活躍するなど層の厚さを見せつけた東海大相模。夏は更なる成長を遂げ聖地に帰ってくるはずだ。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)