元バレーボール全日本代表の江畑幸子さんが、2020年3月29日に引退記者会見を行った。 「怪我で試合に出られなくて苦しんでいるための引退という印象を持っている方が多いですが、私としては最後の最後まで体の限界まで挑戦できたことに満足してい…

元バレーボール全日本代表の江畑幸子さんが、2020年3月29日に引退記者会見を行った。

「怪我で試合に出られなくて苦しんでいるための引退という印象を持っている方が多いですが、私としては最後の最後まで体の限界まで挑戦できたことに満足しています。清々しい気持ちで引退できます」

江畑さんは高校卒業後、日立佐和リヴァーレ(現日立リヴァーレ)に入団し、翌年からレギュラーとして活躍。当時チームは2部に当たるチャレンジリーグに所属していたが、日本人離れした力強いスパイクが評価され、2010年に全日本女子代表に初選出された。

12年のロンドン五輪では、銅メダルの獲得に貢献。13年には日立の1部昇格に貢献、翌年はフランス屈指の強豪RCカンヌに移籍してリーグ優勝を果たした。15年には、PFUブルーキャッツに移籍。アキレス腱断裂という大怪我を負ったが、入団初年度にプレミアリーグ昇格に導く活躍をみせた。しかし、今季は怪我でコートに立つことは出来なかった。現役時代において印象に残った試合を聞かれると、

「五輪の中国戦やPFUブルーキャッツに入ってからの入れ替え戦で勝ったこと。その前の日立リヴァーレでも入れ替え戦を勝つことができたのが印象的でした。練習は苦しかったのですが、それ以上に試合の時にチームメイトと1点を獲ることが嬉しかったです。好きだからこそ、今まで続けてこられてきました。一緒に長い時間を過ごした仲間、指導してくださったスタッフ、共にリハビリをしてくれたトレーナー、陰で支えてくれた関係者の方々、そして、どんな状況でも変わらず応援してくださったファンの方々に、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。私の名前通り、幸せなバレーボール人生でした」

復帰のため最後までリハビリに付き合ってくれたトレーナーさんの話になった時は、涙をこらえるシーンもあったが、最後は笑顔で会見を終えた。今後は、バレーボール教室や解説など、バレーボールに関係する仕事に就きたいと話した江畑さん。引退後の活躍も楽しみにしたい。