開幕したばかりの「ATP1000 マイアミ」(アメリカ・マイアミ/3月24日~4月4日/ハードコート)の男子シングルス1…
開幕したばかりの「ATP1000 マイアミ」(アメリカ・マイアミ/3月24日~4月4日/ハードコート)の男子シングルス1回戦で、バセック・ポスピショル(カナダ)がATP(男子プロテニス協会)のアンドレア・ガウデンツィ会長を痛烈に罵る一幕があった。ロイター通信など複数のメディアが伝えている。【実際の動画】集中力が切れたポスピショル
世界ランキング67位のポスピショルは、3-5で迎えた第1セットのサービスゲーム、15-40の場面で、不適切な発言をつぶやいたところ反則を取られて第1セットを落としてしまう。その前にラケットをコートに叩きつけたことで既に警告を受けていた彼は不満そうにベンチへ戻り、どうしたのかと問う主審に向けてガウデンツィ会長に対する怒りをぶちまけた。
ポスピショルは、試合前日のミーティングで会長が1時間半にわたり、自分に向かって怒鳴ったと発言。「どうしたのかって?昨日、1時間半にわたってATPのトップがプレーヤーミーティングで俺に向かって怒鳴ったんだ。俺が選手たちを団結させようとしたからさ。ATPのリーダーが、1時間半もだぜ。あいつをここに呼んで来い。馬鹿野郎」などと大声で叫んだ。また、主審に対して、自分をもし失格にしたらATPを訴えるとも発言。
2019年に背中の手術を受けて一時はランキングを大きく落としたものの、その後に2度の準優勝を果たして2020年のATPアワード「カムバック賞」を受賞したポスピショルは、昨年、世界王者ノバク・ジョコビッチ(セルビア)らと共にATP選手協議会を辞任し、「選手の利益を推進し、守り、代表となって、テニスの将来を守るため」にPTPA(Professional Tennis Players Association/プロテニス選手協会)という新しいテニス選手の組合を結成した。
結局この試合に3-6、6-4、3-6で敗れたポスピショルは、試合後に記者からの取材を受けなかったが、後にTwitterに謝罪文を載せた。
「今日の試合中に自分がコートで見せた振る舞いについて心からお詫びしたい。自分が愛しているスポーツに対して礼儀を欠いた行為だった。本当に後悔している。説明すると、昨夜行われた選手たちとATP幹部たちとの話し合いがすごくキツかったんだ。でもコートに出るまで、自分がそれに大きなダメージを受けているという自覚がなかった。あらためて、コート上での振る舞いと、自分の発言について謝罪するよ」
(テニスデイリー編集部)
※写真は「ATP1000マイアミ」でのポスピショル
(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)