サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~Question中央へ入ってきた川辺は、どんなプレーをしたか 国際親善試合の…

サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~

Question
中央へ入ってきた川辺は、どんなプレーをしたか

 国際親善試合の韓国代表戦(3月25日)と、ワールドカップアジア2次予選兼アジアカップ予選のモンゴル戦(3月30日)に臨んでいる日本代表。国内組から8人が初招集され、フレッシュなメンバーとなった。

 そのなかに、サンフレッチェ広島のMF川辺駿が初めて名を連ねている。

 川辺は2013年の広島ユース時代にJ1デビューを果たし、その後トップチームに昇格した生え抜きだが、当初はほとんど出番がなく、ジュビロ磐田へレンタル移籍。武者修行に出た。すると名波浩監督(当時)の下で頭角を現し、持ち前の攻撃センスで主力へと成長した。

 磐田で3年間プレーし、2018年に広島に復帰。攻守にスケールアップした川辺はすぐに不動のボランチとしてのポジションを確立した。今季から副キャプテンを務めるなど、欠かせない存在だ。

 代表メンバー発表直後のJ1第6節大分トリニータ戦では、川辺らしい得点を披露した。



左サイドから中央に入ってきた川辺。このあとどう動いただろうか

 後半42分、インターセプトをした今津佑太がドリブルで持ち上がると、前に残っていた川辺が左サイドから中央に動き出した。

 このあと川辺はどう動いただろうか?

Answer
斜め前に抜け出し、縦パスを呼び込んだ

 このシーンのポイントとなったのは、今津がドリブルで持ち出した時の前線の状況である。



川辺は斜め前にランニング。スルーパスを呼び込みシュートを決めた

 最初に川辺は、大分のセンターバック羽田健人の手前でボールを受けるためにパスを要求した。この時、左サイドではジュニオール・サントスがフリーとなっていて、羽田は川辺とジュニオール ・サントスの両方を気にしながら、今津の持ち上がりを迎える必要があった。

 川辺は自分が欲しいタイミングでパスが出ないと見るや、首を振ってジュニオール・サントスを確認。そしてこのあとの判断が決定的だった。

 川辺はそのまま斜めに走り抜けた。これはジュニオール・サントスへのパスコースをつくる意図もあり、相手の羽田の判断を遅らせるには十分だった。

 川辺が縦にスピードアップしたのに対して、羽田はジュニオール・サントスへのパスも意識しながらの並走となり、川辺とはやや距離を空けての帰陣となった。

 ジュニオール・サントスへのパスコースは、大分の黒崎隼人が消しにきていたので、今津は川辺へスルーパスを選択する。それを見て羽田は体を寄せたが、川辺はボールと相手との間にしっかりと自分の体を入れ、羽田を左腕でブロック。そのままシュートへ持ち込み、ゴールを決めた。

 数的優位を生かす川辺の状況判断とランニングで、大分の隙を突くカウンターを見事に成功させた。代表でもこの攻撃センスが光る活躍に期待したい。