3月28日、中京競馬場でGⅠ高松宮記念(芝1200m)が行なわれる。 今年のメンバーを見ると、昨年のGⅠスプリンターズ…
3月28日、中京競馬場でGⅠ高松宮記念(芝1200m)が行なわれる。
今年のメンバーを見ると、昨年のGⅠスプリンターズS(中山/芝1200m)勝ち馬で「最優秀短距離馬」に輝いたグランアレグリアこそ不在だが、昨年のこのレースの勝ち馬モズスーパーフレア、2017年の勝ち馬セイウンコウセイが揃い踏み。さらに、GⅠ香港スプリント(シャティン/芝1200m)を勝ったダノンスマッシュ、マイルGⅠ2勝のインディチャンプ、2018年最優秀2歳牝馬ダノンファンタジー、2019年最優秀2歳牝馬レシステンシア、昨年のGⅠNHKマイルC(東京/芝1600m)を勝ったラウダシオンと、7頭のGⅠ馬が顔を揃えた。
中でも注目を集めそうなのはダノンスマッシュ(牡6歳/栗東・安田隆行厩舎)とレシステンシア(牝4歳/栗東・松下武士厩舎)だろう。前者は、世界の強豪が集まる香港スプリントで、レース史上初の"父仔制覇"を達成。後者は前走のGⅢ阪急杯(阪神/芝1400m)をレコード勝ちしてここに臨む。今回はこの「2強」をあらゆるファクターから比較してみよう。

高松宮記念でレシステンシアと人気を2分しそうな ダノンスマッシュ
まずはダノンスマッシュ。メンバーで唯一の海外GⅠ馬だが、高松宮記念は2戦して1番人気4着、3番人気10着という成績。2019年の4着は、7枠13番という外めの枠も災いして0秒2差の惜敗。昨年の10着は道悪と、はっきりとした敗因がある。同コースで行なわれた昨年のGⅡセントウルSは勝利しているので、コース適性は問題なさそうだ。
ただ、今回は香港スプリント以来、約3カ月半ぶりの出走になるのが不安材料だ。このレースは、前走からのレース間隔が10週以上の馬は過去1頭も勝っていない。1999年のシーキングザパール(3着)、2004年のデュランダル(2着)、2009年のスリープレスナイト(2着)、2015年のストレイトガール(13着)、2017年のレッドファルクス(3着)と、1番人気に推された馬もすべて敗れている。
さらに、6歳以上馬の勝利は2015年のエアロヴェロシティ(セン7、香港)以降途絶えており、日本調教馬では2011年のキンシャサノキセキ(牡8)まで遡らないといけない。サラブレッドはレース経験を重ねるほど"ズブさ"が見られて反応が悪くなる傾向があり、短距離では一瞬の反応の鈍さが致命的な敗因になりがちだ。
ましてやダノンスマッシュは休み明け。「レース間隔10週以上の6歳以上馬」は過去に延べ21頭が出走しているが、最高着順は2017年レッドファルクスの3着と、馬券に絡んだ馬は1頭しか出ていない。
また、ダノンスマッシュの父ロードカナロアの産駒は今年、初めて初年度産駒の6歳馬がレースに出走していることになるが、これまでに6歳馬が挙げた4勝は平場1勝クラスが1勝、平場2勝クラスが2勝、3勝クラスが1勝という内訳。重賞では、GⅢ京都牝馬Sで1番人気ながら11着に敗れたリリーバレロなど、8戦して3着以上なしという成績が残っており、血統的な成長力にも疑問が残る。これだけ不安材料があるダノンスマッシュはちょっと推しにくい。
一方のレシステンシアは、明け4歳で今回が9戦目と実にフレッシュな存在だ。昨年11月のGⅠマイルチャンピオンシップ(京都/芝1600m)で8着に敗れたあと、今年は2月28日の阪急杯で始動。プラス8kgと馬体面でも成長を見せ、レースではハナを奪って2着に2馬身差をつける完勝だった。
父ダイワメジャーの産駒では、2014年の勝ち馬コパノリチャードが、同じく4歳初戦の阪急杯を勝ってここに臨み、見事勝利を飾っている。逃げ脚を武器とする脚質も共通だ。
今回は初の芝1200mとなるのが不安と見る向きもあるだろうが、コパノリチャードも芝1200mの経験はなかった。他にも、2006年のオレハマッテルゼ、2007年のスズカフェニックス、2019年のミスターメロディと、芝1200m初挑戦で勝利した馬は複数いる。1400mで逃げられるスピードがあれば1200mにも対応できるし、レシステンシアは逃げなくても力を発揮できるタイプなので、それほど心配しなくてもいいだろう。
以上、2強の比較ではレシステンシアを上と見て、ダノンスマッシュは軽視というスタンスで臨みたい。