今季のソフトバンクの課題の1つでもある左の中継ぎ。森福允彦が抜けた穴を埋めるべく、嘉弥真新也、飯田優也らがキャンプで連日の投げ込みを行う中、“もう一人のポスト森福”として奮闘しているのが島袋洋奨だ。■嘉弥真、飯田がライバルも「自分で自分をど…

今季のソフトバンクの課題の1つでもある左の中継ぎ。森福允彦が抜けた穴を埋めるべく、嘉弥真新也、飯田優也らがキャンプで連日の投げ込みを行う中、“もう一人のポスト森福”として奮闘しているのが島袋洋奨だ。

■嘉弥真、飯田がライバルも「自分で自分をどうするのかで精一杯」

 今季のソフトバンクの課題の1つでもある左の中継ぎ。森福允彦が抜けた穴を埋めるべく、嘉弥真新也、飯田優也らがキャンプで連日の投げ込みを行う中、“もう一人のポスト森福”として奮闘しているのが島袋洋奨だ。

「全然ダメでした。今日のブルペンはなかったことにしてください」と、島袋は自嘲的に笑った。

「上腕がかなりパンパン。やっぱりキャンプ独特の雰囲気に飲まれて、昨日のブルペンでも知らないうちに力が入っていたんでしょうね」

 自然と力んでしまうのも無理はない。3年目の今季、左腕投手にとって森福が抜けたことはまたとないチャンスだ。島袋も「もちろん、その意識は大きい」と語る。

■カットとスライダーに手応えも「自己満足で終わってはダメ」

 このキャンプではライバルとなる嘉弥真、飯田とともにA組に抜擢され、ブルペンで並んで投げる機会も多い。それでも「自分で自分をどうするのかで精一杯。他の人のことは意識していられない」と島袋は言う。

「ストレートは年々良くなっている。キャンプの序盤は、そのストレートの制球や力強さを磨く時期だと思っています。その後に、秋からウインターリーグにかけて取り組んできたカットやスライダーの精度を上げていきたいです。それも実戦で打者に対してどこまで通用するのかが大事。ブルペンでいい投球ができても、自己満足で終わってはダメだと思っています」

 キャンプ終盤のシート打撃や紅白戦でアピールできれば、オープン戦での登板機会も増えるはずだ。今季こそ、ヤフオクドームで琉球トルネード旋風を吹かせたい。

藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura