2日、トヨタが今季モータースポーツ活動に関する発表会をMEGA WEB(東京・青海)にて11時より実施、世界耐久選手権(WEC)の新ドライバーズラインナップが公表された。今季もLMP1-Hクラスに2台体制で参戦し、悲願の初制覇を目指すルマン…
2日、トヨタが今季モータースポーツ活動に関する発表会をMEGA WEB(東京・青海)にて11時より実施、世界耐久選手権(WEC)の新ドライバーズラインナップが公表された。今季もLMP1-Hクラスに2台体制で参戦し、悲願の初制覇を目指すルマン24時間レースには3台で挑む。
昨年、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)は残り数分というところでルマン総合優勝を逃した。WECの年間タイトルはドライバー、マニュファクチャラーの両部門とも2014年に獲得経験があるが、タイトル以上に重いと言っても過言ではないルマン制覇、未だ成し得ていないそれこそが陣営の最大目標であることは明らかだ。
昨季はルマンに勝つことを重視した新車「TS050 HYBRID」を投入、あと一歩まで迫ったのだが、惜しくも夢破れた。悲願達成を期す今季のWEC参戦ドライバーラインナップは以下の通りとなった。
●S.ブエミ & A.デビッドソン &中嶋一貴
●M.コンウェイ & 小林可夢偉 & J-M.ロペス
●S.サラザン & 他2名(第2戦スパと第3戦ルマンのみ)
中嶋一貴組は昨季同様の布陣。一方、小林可夢偉組には変動があり、昨年まで世界ツーリングカー選手権(WTCC)で3年連続チャンピオンに輝いたホセ-マリア・ロペスが新加入、コンウェイ&可夢偉と組むことになった。
また、WECへの通年参戦は一貴組と可夢偉組の2台だが、今年はルマン(第3戦)とその前哨戦的位置づけのスパ・フランコルシャン戦(第2戦)に関しては、3台目のマシンをエントリーさせる予定。ここにも悲願達成への思いの強さが感じられるところだ。ドライバーには昨年までレギュラーを務めていたサラザンが決定しており、残り2名は現段階では未定。
アウディの昨季限りでの撤退により、今季のWEC最高峰LMP1-Hクラスはポルシェ対トヨタのワークス一騎打ちの展開となることが予想されている。過去2年、ルマンと年間王座をともに連取し、“耐久王”の名を完全に復権させたポルシェに対し、トヨタがどう挑んでいくのか。やはり、そこが今季最大の焦点となるだろう。
2017年のWECは全9戦の予定で、4月16日決勝の英国シルバーストン戦で開幕。ルマン24時間(第3戦)は6月17~18日決勝、そしてトヨタにとっては母国戦連覇がかかる富士スピードウェイ戦(第7戦)は10月15日決勝の日程で開催される。
トヨタのモータースポーツ活動発表会は今季もMEGA WEBで開催。《撮影 遠藤俊幸》
TOYOTA TS050 HYBRID《写真提供 TOYOTA / 2016年》
中嶋一貴と小林可夢偉。《写真提供 TOYOTA / 2016年》
昨季のルマンでは中嶋一貴組が寸前のところで逸勝。《写真提供 TOYOTA / 2016年》
昨季の富士戦を制した小林可夢偉(右)たち。《写真提供 TOYOTA / 2016年》
中嶋一貴にとってもルマン制覇は今や悲願だ。《写真提供 TOYOTA / 2016年》
3年連続WTCCチャンピオンのJ-M.ロペスがWECトヨタ陣営に加入。《写真提供 MOBILITY LAND / 2016年》