2020年に5ヶ月間ツアーが中断するなど、新型コロナウイルスの感染拡大により大きな影響を受けたテニス界。そのためATP、WTAのランキングでは大会で獲得したポイントの有効期間が延長されるといった救済措置が採られている。そんな中、通常通りのシ…

2020年に5ヶ月間ツアーが中断するなど、新型コロナウイルスの感染拡大により大きな影響を受けたテニス界。そのためATP、WTAのランキングでは大会で獲得したポイントの有効期間が延長されるといった救済措置が採られている。そんな中、通常通りのシステムであればランキングがどうなっていたのかを、米テニスメディアTennis.comが紹介している。

従来のランキングシステム(過去52週間に獲得したポイント)でのATP、WTAのトップ10は以下の通り。【最新】男子世界ランキング【最新】女子子世界ランキング

従来のランキングシステム(過去52週間に獲得したポイント)でのATP、WTAのトップ10は以下の通り。

<ATPランキング>(【】内は3月15日付の実際のランキング)

1【1】ノバク・ジョコビッチ(セルビア)…5830ポイント

2【2】ダニール・メドベージェフ(ロシア)…5495ポイント

3【8】アンドレイ・ルブレフ(ロシア)…3825ポイント

4【4】ドミニク・ティーム(オーストリア)…3535ポイント

5【3】ラファエル・ナダル(スペイン)…3300ポイント

6【7】アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)…3115ポイント

7【5】ステファノス・チチパス(ギリシャ)…2795ポイント

8【9】ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)…2210ポイント

9【19】ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)…1505ポイント

10【15】パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)…1500ポイント

<WTAランキング>

1【2】大坂なおみ(日本/日清食品)…4770ポイント

2【15】ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)…3061ポイント

3【16】イガ・シフィオンテク(ポーランド)…3002ポイント

4【14】ジェニファー・ブレイディ(アメリカ)…2743ポイント

5【17】エリース・メルテンス(ベルギー)…2621ポイント

6【13】ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)…2355ポイント

7【8】アリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)…2097ポイント

8【7】セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)…1980ポイント

9【3】シモナ・ハレプ(ルーマニア)…1950ポイント

10【4】ソフィア・ケニン(アメリカ)…1813ポイント

ATPのトップ10は、うち8人が最新のランキング(3月15日付け)にも入っている顔ぶれに。最新で6位のロジャー・フェデラー(スイス)と10位のマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)が圏外となった代わりに、マスターズ1000大会で準優勝、ベスト4に入ったラオニッチ(19位)と、2020年の「全米オープン」でベスト4、「全仏オープン」でベスト8のカレーニョ ブスタ(15位)がトップ10入りしている。

また、先日世界2位から3位に転落したナダルは、2020年「全仏オープン」を制したもののツアー再開後に5つの大会にしか出場していないため、5位という結果に。最新で8位のルブレフは、ツアー再開後に4つのATP500大会で優勝するなど好調なだけあって3位につけた。またトップ2は最新と同じジョコビッチとメドベージェフとなったが、そのポイント差は2068から335と射程圏内に。

一方WTAのトップ10で、実際の最新ランキングでもトップ10に入っているのは5人のみ。コロナ禍により大会参加を控えてきたアシュリー・バーティ(オーストラリア)は1位から圏外となり、2位の大坂が世界女王に返り咲くことに。再開後の「全米オープン」と「全豪オープン」を制したことで、2位に1709ポイントという大差をつけている。

最新ランキングでは圏外ながらも通常通りであればトップ10に入っていた5人は、2020年「全米オープン」準優勝のアザレンカ(15位→2位)、「全仏オープン」覇者のシフィオンテク(16位→3位)、今年の「全豪オープン」準優勝のブレイディ(14位→4位)、ツアー再開後5大会でベスト4以上のメルテンス(17位→5位)、今年の「WTA500 ドーハ」で準優勝、「WTA1000 ドバイ」で優勝のムグルッサ(13位→6位)。

現行のシステムをめぐっては、ズベレフが「今のシステムは最悪」と述べたり、ルブレフや現在12位のデニス・シャポバロフ(カナダ)もランキングを上げることの困難さに言及するなど、不満を持つ選手もいるようだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全豪オープン」での大坂なおみ

(Photo by TPN/Getty Images)