小芝風花インタビューセンバツ高校野球編次世代の実力派俳優として注目を集める小芝風花さん。学生時代にフィギュアスケートに本格的に取り組んでいた元アスリートの彼女は、高校時代に「春のセンバツ」(第86回選抜高等学校野球大会、2014年)の「応援…

小芝風花インタビュー
センバツ高校野球編

次世代の実力派俳優として注目を集める小芝風花さん。学生時代にフィギュアスケートに本格的に取り組んでいた元アスリートの彼女は、高校時代に「春のセンバツ」(第86回選抜高等学校野球大会、2014年)の「応援キャラクター」に抜擢されるなど野球との縁も深い。3月19日に開幕するセンバツでは大会公式サイト「センバツLIVE!」で出場校紹介動画ナレーションを担当。小芝さんに高校野球の魅力を聞いた。



高校野球の魅力を語った小芝風花さん

ーー小芝さんはもともと野球が好きだったのですか?

小芝風花(以下、小芝) (2014年春の)センバツのイメージキャラクターを務めるまでは、野球との関わりはほとんどありませんでした。おじいちゃんが大の阪神ファンだったので、家に遊びに行ったときにはいつもテレビで阪神戦が流れていたのはよく覚えています。幼かった私はおままごとをしながら、時折、観ていたくらいでした。

 イメージキャラクターのお仕事で初めて甲子園球場へ足を運んだ際に、バットにボールが当たる「カキーン」という音や、観客の「ウオー」という盛り上がりの熱を体感して、とにかく興奮しました。

 当時、私も高校生だったので、同世代の選手たちが頑張っている姿を見て、いろいろと刺激をもらいました。3年間しかない高校生活を野球に注ぎ込んで、遊びたいのを我慢して、しんどいことやケガなども乗り越えて。私自身、小学3年から中学2年ずっとフィギュアスケートを習っていてスポーツに打ち込んだ経験があるので共感する部分もありましたし、「もっと頑張ろう」って思いました。



小芝さんはプロ野球の始球式の経験もある

ーーそれから、高校野球に興味を持ったということですね。

小芝 そうなんです。センバツの時期がやって来ると、「今年も春が来たなぁ」と季節を感じて、よくテレビで試合を観戦しています。

ーー高校野球の面白さや魅力はどういうところに感じますか?

小芝 素敵だなと思うのが、選手たちがチームのために本気でいることです。試合だけでなく、その前にチームの中でもレギュラー争いがあって試合に出られない選手もいて、「あいつには負けたくない」「なんで俺が試合に出られないんだ」といったさまざまな思いがおのおのにあるはずです。

 それでも、試合でチームが勝てば、ベンチやスタンドにいる選手も自分が出場しているかのように喜んで、負けたらみんなで悔し涙を流して。そういう一致団結している姿を見ると胸が熱くなります。だって、「俺が出てなかったから負けたんだ」ってひねくれても不思議ではないじゃないですか。

ーーそういったチームプレーを見ると小芝さんが取り組んでいたフィギュアスケートとの違いを感じますか?

小芝 そうですね。個人競技のフィギュアスケートでは個人がそれぞれ力をつける必要があって、すべてが自分次第です。

 一方、団体競技では周囲を見る必要がありますよね。センバツ出場校を紹介する動画のナレーションを担当して感じるのが、選手たちは自分のことだけではなく、チーム全体の状況を把握したうえで、自分の足りないところを補う練習をしたり、役割を担ったりしています。10代後半で自分をそこまで客観視して行動できるのはすごいことです。

ーーいよいよ2年ぶりのセンバツが開幕しますが、出場する選手たちへ応援メッセージをお願いします。

小芝 出場されるみなさん、本当におめでとうございます! コロナの影響があって、これまで当たり前にできていた練習や試合ができなかったり、大変なことが多かったと思います。思いをすべて試合にぶつけてほしいです。ケガには気をつけて、悔いのないように頑張ってください。

ーーありがとうございます。小芝さん自身は最近、スポーツやトレーニングはしていますか?

小芝 フィギュアスケートをやめて今年で10年ほどになりますが、引退後はほとんど運動をしてないんです。スケートでもう一生分動いたかなと思っていて(笑)。だから、筋肉がどんどん落ちていて、階段をちょっと登るだけで、息切れしちゃう。10年後、私は階段を登れるのだろうか......と不安になっています(苦笑)。なので、最近はトレーニングジムを探そうと思っているのと、柔軟(ストレッチ)をするようになりました。少しずつ頑張りたいと思います!

【profile】
小芝風花 こしば・ふうか 
1997年4月16日、大阪府生まれ。小・中学時代はフィギュアスケートに打ち込み、アイスダンス種目では2011年の第15回全日本フィギュアスケートノービス選手権大会で優勝。11年、「ガールズオーディション2011」グランプリ受賞。14年には『魔女の宅急便』で映画初主演を果たし、第57回ブルーリボン賞新人賞を受賞。同年、春のセンバツ(第86回選抜高等学校野球大会)のイメージキャラクターに抜擢。21年のセンバツでは、大会公式サイト「センバツLIVE!」で出場校紹介動画ナレーションを担当している。現在、主演ドラマ『モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜』(テレビ朝日系)が毎週土曜23時〜放送中。また、自身初の朗読劇、「坂元裕二朗読劇2021『忘れえぬ 忘れえぬ』『初恋』『不倫』」が4月22日、同30日〜5月2日、東京と大阪で上演される。