「ピッチング・ニンジャ」はアトランタ在住の54歳の弁護士・フリードマン氏 米球界で「ピッチング・ニンジャ」の愛称が広く知…

「ピッチング・ニンジャ」はアトランタ在住の54歳の弁護士・フリードマン氏

 米球界で「ピッチング・ニンジャ」の愛称が広く知られる人物がいるのをご存知だろうか。アトランタ在住の弁護士であるロブ・フリードマン氏、54歳だ。フリードマン氏がこの「ピッチング・ニンジャ」の愛称でツイッターを運用し、そのフォロワー数は25万人を超え、その中には大物メジャーリーガーも多くいる。

 フリードマン氏は自身のツイッターでメジャーリーグの投手たちの投球動画を投稿して話題となり、フォロワーを増やしてきた。米メディア「ニューヨーク・タイムズ」では「ニンジャになった弁護士」と題して、このフリードマン氏を特集。その人物像にスポットライトを当てている。

 弁護士を務める傍ら、1999年に共同設立した企業のインターネットソフトウェア部門のマネージャーをしているというフリードマン氏。ここ6年間は「ピッチング・ニンジャ」として1日におよそ30回のツイートを行っており、記事では「フリードマンのツイートで紹介されることはメジャーリーガーにとっても勲章」とまで言及されている。ダルビッシュ有投手がカーブの投げ方について、コンタクトを取った相手もこのフリードマン氏だった。

 フリードマン氏は記事の中で「ずっと投手になりたいと思っていた」という願望を語っており、自宅の地下にはマウンドやネット、そして投球解析ツールの「ラプソード」などがあるという。息子はジョージア工科大学の2年生で投手を務めている。

 フリードマン氏は息子がユースチームにいた際にボランティアでコーチを務めていた。記事では「そのときに指導法が画一的であることに気づき、ピッチングがどのように教えられるべきか、可能な限り学ぶことがミッションであると思った」とされ、インターネット上でさまざまなコーチやトレーナーと情報交換を行うようになった。

複数の球種を重ね合わせて動画にする「ピッチ・オーバーレイ」を世に広める

 これがキッカケとなり、動画編集ツールを使用し、出来上がった動画をツイッターに投稿するようになった。これが評判を集めるように。フリードマン氏は「私自身が学んだことを共有し始めただけだったのが、みんなが『ワオ、これはおもしろい』って言い始めてね。どうやって異なる球種を投げているのかみんなが興味を示したので、それについてツイートし始めたんだ。おもしろいのは、そこからみんなが『ヘイ、この子のとんでもスライダー見た?』って言ってくるようになったことだ」と明かしている。

「ピッチ・オーバーレイ」と言われる複数の球種を重ね合わせて動画にする手法を広めたのもフリードマン氏。2018年には一時、MLBから動画の著作権侵害で苦情が入り、アカウントが凍結される事態にもなった。だが、ほどなくして「価値ある貢献者」として認められ、MLB側が態度を軟化させた。“鬼才”と称されるトレバー・バウアー投手が設立した企業「モーメンタム」とも契約を結んだ。

「ピッチング・ニンジャ」はメジャーリーガーにも認められており、メッツのマーカス・ストローマン投手は「彼は野球の世界において、最も敬服すべきアカウントの1つだ。僕は彼に尋ねるんだ。『ヘイ、シャーザーのチェンジアップの握りを送ってよ』とか『カーショーがどうやってカーブを握っているのか』とか。彼はズームインしてYouTubeで動画を見つけることができるんだ」と語っている。

 アスレチックス傘下に在籍するネイサン・パターソン投手は自身のツイッターで、ロッキーズの本拠地クアーズ・フィールドで球速を計測する「スピードピッチ・チャレンジ」に参加し、最速96マイル(約154.5キロ)の剛速球をマークした動画を投稿。これをフリードマン氏がリツイートしたことで動画が一気に拡散し、契約につながった。

 フリードマン氏は記事の中で「野球は、お金持ちの子供のためのスポーツであるべきではない。野球が成長していくためには、もっとアクセスが必要だ」と語り、野球がより多くの人に広まるようにと願っている。ちなみにフリードマン氏の妻は日本人とのハーフ。そのため、アカウント名に「ニンジャ」とつけたという。(Full-Count編集部)