ジャパンラグビートップリーグの入替戦が1月28日、大阪、福岡、愛知でおこなわれ、今季トップリーグで下位だった3チームがいずれも勝って残留を決めた。リーグ戦13位に終わり7季ぶりの入替戦出場となった近鉄は、九州電力を47-0と圧倒。4季連続14位のコカ・コーラは日野自動車の挑戦を32-22で退け、15位だった豊田自動織機は三菱重工相模原を33-21で下した。

 敗れた3チームは昇格とはならず、来季は新設される「トップチャレンジリーグ」に参戦する。同リーグにはほかにも、Honda、釜石シーウェイブス、中部電力、中国電力、マツダも参加し、8チームで計40試合(1チーム年間10試合)をおこなうことになっており、ここでも、自動昇格、自動降格、入替戦のシステムが採用される。

 福岡・レベルファイブスタジアムでの残留・昇格をめぐる戦いは熱闘となった。初めて入替戦に出場した日野自動車が、奮闘した。
 チャレンジャーは開始5分で2トライを許してしまう。
「浮き足立っていたところは否めない。こういうステージに初めてきたことで、緊張感があったかも」(日野自動車・細谷直監督)
 しかし前半8分過ぎ、NO8千布亮輔が右サイドを破ってオフロードでWTB篠田正悟につなぎ、5点を奪い返した。再び突き放されたが、サントリーから移籍してきた元日本代表のFL佐々木隆道がブレイクダウンで何度もターンオーバーしてチームを活気づける。鍛えてきたセットピースはトップリーグチーム相手にも強さを発揮し、39分、ゴール前中央でのスクラムで優勢になると、NO8千布が持ち出して強引にインゴールにねじ込み、9点差に詰めて前半を終えた。

 日野自動車はディフェンスでもしぶとかった。しかし後半12分、コカ・コーラのSH江頭翔太が狭いスペースを突いてゴールに持ち込み、30分にはSOティモシー・ラファエレがPGで加点し、リードを広げた。
 日野自動車は終盤にFBギリース・カカが連続攻撃をフィニッシュし、最後まで執念を見せたものの、ノーサイドの笛が鳴って笑ったのは、コカ・コーラだった。

「精度の差が顕著に出たと思う。初めてのステージでいい勉強になった」と敗戦を振り返ったのは廣川三鶴キャプテンだ。「小さなミス、ペナルティがコーラさんに対して我々の方が多かったので、そこでかなり差が出た。1年こだわってずっとやってきたセットプレーなど成果が出せた部分もあったが、まだまだ伸ばしたい。ブレイクダウンも、フィジカルも、もっと強化が必要。そして、細かい一つ一つのプレーが重要だと改めて感じ、日ごろの練習からどれだけフォーカスできるかだと思う。来季は今日以上の成績を残せるように、しっかり積み上げていきたい」と語った。

 一方、4季連続の入替戦出場となったコカ・コーラだが、またしても最後に踏ん張り、来季も日本最高峰リーグでプレーする権利を得た。
 改善すべき課題はたくさんある。アタックの際にボールを運ぶ場所を正しく選択していれば、というシーンは今季たくさんあったし、武器としていたスクラムも、最後の入替戦で崩された。フィジカルの部分でもトップリーグスタンダードを示したかったが、圧倒することはできなかった。
 山下昂大キャプテンはこう締めくくる。
「(トップリーグ上位チームとは)正直、力の差はあると思う。そこをチームとしてどういう受け止め方をしていくのか。チーム間での統一感がイマイチ出せなかったかなと思う。ボクが入部して、トップキュウシュウからはじまって、その後4年間、ずっと同じ順位で入替戦に出ている。厳しさをわかっているつもりだが、目に見えない部分も働く。チームとして、もっとオーガナイズ(組織する、計画準備する)をとっていかなければいけないなと思う」

 残留を決めたチームも、昇格を逃したチームも、目は来季へ向いている。
九州電力との入替戦で豪快に突進する近鉄のNO8ラトゥイラ レプハ(撮影:早浪章弘)
豊田自動織機のベンジャミン・サンダーズにタックルする三菱重工相模原のリシュケシュ・ペンゼ
(撮影:長岡洋幸)