ATP(男子プロテニス協会)は、新型コロナウイルスのパンデミックのせいで…
ATP(男子プロテニス協会)は、新型コロナウイルスのパンデミックのせいで多くのチケットを販売することができず財政的に困難な大会の賞金を補助し、ひいては参加選手たちを助けるために520万ドル(約5億6389万円)を用意していると発表した。ロイター通信が伝えている。【最新】ATP世界ランキング
世界中で開催されるプロテニスの大会は、コロナ感染拡大を止めるための各国のロックダウンを受けて2020年に5ヶ月間の中断を余儀なくされた。それは獲得賞金だけで生計を立てている下位ランクの選手たちに、特に大きな経済的打撃となった。
2021年に入ってからは、前年に比べれば多くの大会が開催されてはいるが、オーストラリアでの数大会を除くほとんどの大会は無観客か、ほんの少数の観客を入れて行われている。
当初、ATP250やATP500という本戦参加選手28人から48人までの規模 の大会は、2019年の50%程度にまで賞金額を減らされていたが、この補助により、6月末開幕の「ウィンブルドン」までのATP250大会では同80%、ATP500大会では同60%の賞金が出されることとなった。
その補助の総額は約520万ドル(約5億6389万円)で、主な財源は、年末にトップ12の選手に与えられるATPボーナス基金から出されるそうだ。
ATP会長アンドレア・ガウデンツィ氏は、ラファエル・ナダル(スペイン)やロジャー・フェデラー(スイス)がトップ10選手として参加するATP選手協議会に感謝した。「コロナ対策により販売できるチケット枚数は非常に限られており、各大会は大きな財政的ダメージをこうむっています。今年の半ばまでは、その事態が大きく改善されそうにはありません」
ジョン・イズナー(アメリカ)やライリー・オペルカ(アメリカ)は先日、賞金の減額で選手たちが苦境にあるのにATP幹部たちの給与減額がなされないことを非難していた。
2021年の各ツアー大会及びチャレンジャー大会は、コロナ陽性者が出た際のホテルでの隔離費用などのためにATPから1万ドル(約108万円)を支給されている。
昨年ATP、WTA(女子プロテニス協会)、ITF(国際テニス連盟)、各グランドスラムの理事会は、経済的に困窮した選手たちのために600万ドル(約6億5000万円)を供出し、各大会の早いラウンドで敗退した選手たちへの賞金を増額した。
昨年のツアー再開後には、より多くの選手に出場機会を与えるために、9つの大会が臨時に公認された。
選手が大会に出場するため、またシード権を得るために重要なランキングポイントは、8月9日まで保護されることになった。ランキングポイントは通常なら過去52週間に出場した大会のうち、成績の良いものから18大会分のポイントの合計点となるが、コロナの状況に対応してその期間が延長された。
また、パンデミック中に世界を旅することに不安を覚える選手たちが柔軟にスケジュールを組むことができるよう、プロテクトランキングのシステムも導入されている。
※為替レートは2021年3月8日時点
(テニスデイリー編集部)
※写真は2019年「ATP1000 シンシナティ」のテニスコート
(Photo by Adam Lacy/Icon Sportswire via Getty Images)