テニス肘で悩む人は、数多い。その原因はどこにあるのか? 防ぐことはできるのか?…
テニス肘で悩む人は、数多い。その原因はどこにあるのか? 防ぐことはできるのか? 柔道整復師にして、アスレチックトレーナーの資格を持つ圡方伴紀(整骨院らくらく堂院長)さんに伺ってみた。テニス肘について知る、その後編をお届けしよう。
※解説/圡方伴紀:アスレチックトレーナー、柔道整復師、整骨院らくらく堂院長(http://www.rakurakudo.info/)
※『テニスクラシッbreak』2017年4月号に掲載したものを再編集した記事になります
【関連記事】テニス肘『傾向と対策』(前編)[リバイバル記事]
重要なのは筋肉の柔軟性
『筋膜の可動域』を大きくしたい
テニス肘の炎症が、“テニス肘”の正体であることは前回お伝えしました。それを防ぐために、重要なのが、筋肉の柔軟性です。
筋肉や骨・臓器は“筋膜”によって包まれています。柔軟性がなくなった状態は、その筋膜が硬くなると可動域が狭くなった状態のことを言います。筋肉が硬くなると、体の負担が増えて故障の可能性が増してしまうのです。筋膜は、ストレッチをすることによって、可動域を広げていくことができます。
ストレッチは、硬くなった筋肉・筋膜に柔軟性を持たせるために行うものですが、プラスαの効果があります。筋肉は、伸縮する中で力が発揮されます。筋肉が硬いと100%伸びなくなりますし、縮む率も小さくなってしまいます。そうなると、本来持っている筋肉以下の力しか出ないということです。筋肉トレーニングも大事ではありますが、ストレッチをすれば、本来の出力をしっかり出しやすくなるので、現状よりパフォーマンスがアップする可能性があるのです。
筋膜が柔らかければ、柔軟性あるプレーもできる
予防・回復には
セルフケアが大事
テニス肘を予防・回復させるためには、フォームの修正、セルフケアが何より大事です。
まずフォームに関しては、スマホなどでプレーを撮影して確認したり、コーチに相談してみてください。セルフケアについては、「ストレッチ」と「アイシング」があります。
テニス肘に対しては、前腕の伸筋群、屈筋群のストレッチを行うことが通常です。
腕のストレッチの際、一緒にやりたいのが指のストレッチです。第1関節、第2関節、第3関節を気持ちいいと感じる程度で反らしてみましょう。テニスのみならず、指は握る方向に曲げるばかりで、意外と凝っているので気持ちいいですよ! 理想は毎日行うこと。
また、プレー後にヒジのアイシングを行うのも、炎症を抑えるために効果的です。プレーの時間や量が増えていけば、体の各部位の負担が増えます。そういう際は、なおさらアイシングをすべきでしょう。
<伸筋群のストレッチ>[目安:1回30秒~60秒 ※両腕をやりましょう]
(1)手のひらを下に向けて、腕を前方に伸ばす
(2)片方の手で手のひらをつかみ、手首を屈曲(手のひら側に曲げる)させる
(3)小指側にひねってストレッチ(気持ちいいくらいでOK)
<屈筋群のストレッチ>[目安:1回30秒~60秒 ※両腕をやりましょう]
(1)手のひらを上に向けて、腕を前方に伸ばし、片方の手で手の平をつかみ、手首を伸展(手の甲側に曲げる)させる
(2)小指側にひねってストレッチ(気持ちいいくらいでOK)
もし痛みが出てしまったら
医療機関に行くこと
痛みが出てしまったら、まずは病院(整形外科)や接骨院・整骨院など医療機関に行くことです。自分で判断する基準は“全力でプレーできるかどうか?”。多少の痛みでプレーできるなら、セルフケアを行うことで改善する可能性は大いにあります。
しかし“痛くて全力プレーは無理…”という状況なら、少しでも早く医療機関に行くべきです。昨今は、ネットでいろいろと調べて…という人もいますが、早く治療すれば、完治のスピードも早くなります。自分で、判断できないという場合も、医療機関に行ってみましょう。
また、痛むがプレーできる場合はサポーターを着けるのも一つの手です。ただし、痛くないのにサポーターを着けるのは筋肉によくないのでオススメできません。

痛みが出てしまったら、病院(整形外科)や接骨院・整骨院など医療機関へ