13歳アカチエワはワリエワを上回る高得点で優勝も…エテリ氏は不満げ フィギュアスケートのロシアカップファイナル、ジュニア女子シングルでは13歳のソフィア・アカチエワが、フリーでは4回転2本と3回転アクセルを成功させ、合計241.04点という…

13歳アカチエワはワリエワを上回る高得点で優勝も…エテリ氏は不満げ

 フィギュアスケートのロシアカップファイナル、ジュニア女子シングルでは13歳のソフィア・アカチエワが、フリーでは4回転2本と3回転アクセルを成功させ、合計241.04点というハイスコアで優勝。これはシニア女子を制した14歳カミラ・ワリエワの得点(238.00点)を超える快挙だったが、指導する名伯楽エテリ・トゥトベリーゼ氏はアカチエワに対して不満げな表情を浮かべていたという。一体なぜなのか。露メディアが報じている。

 よくも、これほどの才能が次々と登場するものだ。アカチエワが圧巻の演技でロシアジュニアの頂点に立った。それも14歳とはいえ、シニア女子を制したワリエワのスコアを超えたのだからすごい。

 だが数々の逸材を育ててきたトゥトベリーゼコーチはなぜか不満げなのだという。実際に演技後に笑顔一つない同コーチの表情が捉えられている。何が気に食わなかったのか。

 ロシアのスポーツ紙「スポルトエクスプレス」でもその点に着目。同紙によると、トゥトベリーゼ氏にとって、アカチエワの感情面での表現が足りていないと感じていたようだ。

「トゥトベリーゼ氏は自身の教え子の足りないところを探した」というサブタイトルがつけられた記事では、「トゥトベリーゼ氏はアカチエワに対して(演技における)感情面への不満を持っていた。アカチエワが(フリーを)滑り終えたすぐ後にトゥトベリーゼ氏は、演技中はもっと笑顔を見せないといけないと言って彼女を厳しくたしなめた」と説明している。

 さらにキスアンドクライでの2人のやり取りにも注目。「トゥトベリーゼ氏は振付の微細な点をアカチエワと活発に議論した、特に激しい議論が最後のステップの部分に関してなされた。ある瞬間に、アカチエワは耐えられなくなり冗談か本気かは分からないが『分かりました、もう十分です!』と言った。アカチエワの憤慨は理解できる、彼女はほんとにシーズンのベストの演技を見せたのだから」と同紙はアカチエワに同情しつつ、状況を描写していた。

厳しい指摘にアカチエワも反論? 「私は笑顔を見せましたよ」

 また国営放送の中継でも、2人の演技後の様子が映し出されており、以下のようなやりとりがあったよう。

 トゥトベリーゼ氏「笑顔はどこ? またよ」

 アカチエワ「私は笑顔を見せましたよ」

 トゥトベリーゼ氏「ほんと? じゃあ(キスアンドクライの)VTRで探しましょう」

 こうしたやりとりに現地の実況席は「みなさん聞こえますか? 分かりますか? どのような繊細なことが話されているかと言うと、とても難しいジャンプのコレクションを持っている時でさえ、それを跳んでいる間、跳ぶ前、着氷した後に笑顔を見せなければいけません、ということです」とジョークを交えつつも驚いていたようだ。

 13歳の少女が相手でも一切の妥協を許さないトゥトベリーゼ氏。これが「サンボ70」を筆頭とするロシア女子の強さなのかもしれない。(THE ANSWER編集部)