オーストラリア・メルボルンで開催されている「全豪オープン」(1月16~29日/ハードコート)の大会10日目は、女子シングルス準々決勝、ドローのボトムハーフ(下半分)の試合が行われる。 昨日の大会9日目は女子シングルス準々決勝、ドローのト…

 オーストラリア・メルボルンで開催されている「全豪オープン」(1月16~29日/ハードコート)の大会10日目は、女子シングルス準々決勝、ドローのボトムハーフ(下半分)の試合が行われる。

 昨日の大会9日目は女子シングルス準々決勝、ドローのトップハーフ(上半分)の試合が行われ、ココ・バンダウェイ(アメリカ)がガルビネ・ムグルッサ(スペイン)を6-4 6-0で、ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)がアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)を6-4 7-6(3)で破り、準決勝でバンダウェイとビーナスが対戦することになった。

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 準々決勝に進出したセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)とジョハンナ・コンタ(イギリス)は、一度もテニスコート上で対戦したことがない。しかし子供だったとき、そして十代の少女だったときにセレナのプレーをよく観ていたというコンタは、10歳年上の女王セレナのことをよく知っていた。

 「彼女のキャリアは長いので、彼女のプレーを観ないで育つというのは不可能なことだったわ」と25歳のコンタ。

 セレナはコンタのテニスについてかなりよく知っていると言った。「彼女はここまでとてもいいプレーをしてきたわ。アグレッシブなテニスをする選手よね」。

 コンタはセレナは対戦相手どうこうより、自分自身の準備のほうに集中する選手であると感じていると言った。

 「セレナが(準々決勝の試合について)すごく心配しているとは思っていない」とコンタ。「彼女ほど経験豊富な選手であれば、きっと相手が誰であれ各試合に向けて準備するための自分なりの方法があるのだと思う。そして私に対しても、その同じ方法を適用してくるに違いないわ」。

 コンタとセレナの試合は水曜日のロッド・レーバー・アリーナ第2試合の予定だ。

 セレナは歴史を刻むことに挑戦している。もし彼女が7度目の全豪シングルス優勝を遂げればそれは23度目のグランドスラム・タイトルとなり、オープン化以降の最多であるシュテフィ・グラフ(ドイツ)とタイの22タイトルの記録を破ることになる。

 優勝すればセレナはまた、4回戦で敗れた前年度覇者のアンジェリック・ケルバー(ドイツ)から世界1位の座を奪い返すことにもなる。

 そして今、セレナは姉ビーナスと決勝で対戦し、2003年決勝の再現となる可能性も出てきた(その決勝ではセレナが勝って優勝した)。

 10日前にシドニーで優勝し、昨年も全豪で準決勝に進出したコンタも、自分なりの歴史を書いている。準々決勝に進出したことで、1993年以来初めてイギリス人女子がイギリス人男子よりもよい成績を挙げたことになった。イギリスの男子選手の中には世界1位のアンディ・マレー(イギリス)がいるが、彼は4回戦で敗退している。

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 昨年の全米オープン決勝でケルバーに敗れたカロリーナ・プリスコバ(チェコ)は、ミルヤナ・ルチッチ バローニ(クロアチア)に対する対戦成績で3勝2敗とかろうじて上回っている。2015年の中国・武漢での対戦が最後で、その試合は非常に接戦となり、7-6(4) 5-7 7-6(5)でプリスコバが勝っている。  ルチッチ バローニは1999年、17歳のときにウィンブルドンで準決勝に進出した。ツアーを離れた長い困難の時期を経て、彼女はようやくグランドスラムの準々決勝に戻ってきた。

 「終えていなかった仕事をやりに戻ってきたように感じているの」と34歳のルチッチ バローニ。「私はまだこのような舞台でプレーしたいと思っていた」。

 ルチッチ バローニは2回戦で第3シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)を倒し、プリスコバはその試合を見ていた。

 「彼女は本当にいい感じでボールを打ち、スピードのあるテニスをしていた」とプリスコバ。「ここのコンディションは、たぶん彼女に合っている。あまり多くのラリーがない、スピードあるゲームになるかもしれないわ。だから私はいいサービスを打ちつつ、脚をしっかり動かしていかなければならない」。

 プリスコバとルチッチ バローニの準々決勝は、ロッド・レーバー・アリーナの第1試合となっている。(C)AP(テニスマガジン)