オーストラリア・メルボルンで開催されている「全豪オープン」(1月16~29日/ハードコート)は大会11日目、女子シングルス準決勝2試合と男子シングルス準決勝1試合が行われる。 ロジャー・フェデラーとスタン・ワウリンカのスイス人対決となっ…

 オーストラリア・メルボルンで開催されている「全豪オープン」(1月16~29日/ハードコート)は大会11日目、女子シングルス準決勝2試合と男子シングルス準決勝1試合が行われる。

 ロジャー・フェデラーとスタン・ワウリンカのスイス人対決となった準決勝。ふたりの間には秘密は何もないという。

 「彼(ワウリンカ)とラファ(ナダル)が、もっとも僕のテニスをよく知っている選手だと思う。僕は彼と本当に何度も対戦した。スタンと僕は、大いにいっしょに練習してきた」とフェデラーは言った。「ラファと練習したことは、人生を通して一度しかないんだが、スタンとは、もう数えきれないくらいだよ」。

 フェデラーはワウリンカとの過去の対戦成績で18勝3敗とリードしており、かなり意味深いことに、彼はハードコートでは一度もワウリンカに負けていない。

 ふたりはデビスカップ優勝と、北京オリンピックの男子ダブルスで金メダルを分かち合った仲だが、もうひとつの全豪タイトル獲得のチャンスを追う挑戦の過程では、その友情もひとまず脇にのけられることだろう。

 全豪で4度優勝しているフェデラーは、メルボルン・パークで13度目の準決勝をプレーすることになる。また全豪は、勝った試合数「85」という意味で、彼がもっとも成功を収めているグランドスラム大会でもある。

 膝の故障から回復するため、昨年後半は休養に充てたあと、2017年に際立ったスタートぶりを見せたフェデラーだが、2014年の全豪優勝者であるワウリンカを大いに警戒している。

 「もし誰かが事前に、僕が準決勝でスタンとプレーすることになると言ったら、僕は決してそれを、僕に有利な試合だとは呼ばなかっただろう」とフェデラー。「スタンにとってはそうだが、僕にとっては違う。正直言って、僕は数日前まで、彼がドローの僕の側に…あるいは、僕が彼のドローの山にいるということを知らなかったんだ」。

 35歳のフェデラーは、復帰後初のグランドスラム大会となるこの全豪での現実的な目標は、「準々決勝」だと思っていたという。しかし彼は4回戦で世界1位のアンディ・マレー(イギリス)を倒したミーシャ・ズベレフ(ドイツ)に対して65本のウィナーを放ったあと、期待をアップグレードした。

 妻と4人の子供たちとともにオーストラリアにやって来たフェデラーは、6歳の双子の娘のひとりが、スイスでのスキーに行くため、ここを離れられるはいつか、と尋ねてきたときのことを思い返した。もしかしたら彼は18番目のグランドスラム・タイトルを獲得して、しびれを切らしている娘をなだめられるかもしれない。(C)AP(テニスマガジン)