ロッテから海外FA権を行使した澤村拓一投手のレッドソックス入団が発表された。球団の発表は2年契約。3年目は双方に選択権…
ロッテから海外FA権を行使した澤村拓一投手のレッドソックス入団が発表された。球団の発表は2年契約。3年目は双方に選択権が付く。米メディアによると、2年の年俸総額は300万ドル(約3億1500万円)という。
17日(日本時間18日)にオンラインで入団会見に臨んだ澤村は、巨人で同僚だった上原浩治氏について触れ「(上原氏の)存在、アドバイスがボストンに導いてくれたと思う」と話した。
上原氏はレッドソックスで2013年のワールドシリーズ優勝に貢献。同年のタイガースとのア・リーグ優勝決定シリーズは、4勝のうち1勝3セーブを挙げ、日本人初のMVPに輝いた。レッドソックスでは4シーズンプレーし、230試合に投げ、14勝13敗79セーブ、防御率2・19という輝かしい成績を残した。
上原氏に限らず、レッドソックスは日本人投手と縁の深い球団だ。澤村の入団で日本人投手は8人目。過去に在籍した選手たちも相応のインパクトを残してきたので紹介したい。
ボストンの熱狂的な野球ファンに日本人投手の名前を問えば、真っ先に帰ってくるのが「Dice-K」こと松坂大輔だ。
2006年オフに西武からポスティングシステムで移籍。5111万1111ドル11セント(約60億円)という当時の史上最高額の入札金が西武へ支払われ、松坂自身は6年総額5200万ドル(約61億円)で契約を結んだ。契約総額は100億円を超え、「100億円の男」は野球ファンのみならず世界中から注目を集めた。
1年目は期待通りの活躍で先発ローテーションに定着。15勝12敗、防御率4・40でワールドシリーズ優勝に貢献した。2年目は18勝3敗、防御率2・90と自己最高の成績を残した。だが、右肘などの故障に苦しめられ3年目からは成績は下降線に。契約最終年は1勝7敗、防御率8・28に終わり、最初の2年間を除けば印象は良くなかった。それでも入団時の大型契約の衝撃と、2年目までの活躍で、多くの地元ファンに愛された存在だった。在籍6シーズンで117試合に投げ、50勝37敗、防御率4・52。
野茂英雄はドジャース、メッツ、ブルワーズなどで実績を残し、メジャー8年目の2001年に1年契約で加入した。デビュー戦の4月4日オリオールズ戦が圧巻。いきなり自身2度目のノーヒットノーランを達成し、11三振を奪った。33試合に投げ、13勝10敗、防御率4・50という好成績を残し、220奪三振で2度目の最多奪三振。オフにはFAとなり、古巣のドジャースへ復帰。1シーズン限りのプレーだったが、鮮烈な印象を残した。
先発投手が2人続いたが、存在感を発揮したリリーバーも数多い。田澤純一は2008年、新日本石油ENEOSから日本のプロ球団のドラフト指名を断り、メジャー契約を結んだ。1年目はマイナースタートでまず育成を施され、8月にメジャーデビュー。2年目は右肘のトミー・ジョン手術で全休したが、3年目の後半に復帰を果たし、翌2012年からはブルペンに不可欠な存在となった。世界一に輝いた2013年は上原につなぐセットアッパーとして活躍し、この年から4年連続で50試合以上に登板。在籍7シーズンで302試合に投げ、17勝20敗4セーブ、防御率3・58の成績を残した。
松坂と同期入団だった岡島秀樹は、良い意味で期待以上の活躍をみせた。1年目から4年連続50試合以上に登板。特にルーキーイヤーはオールスターにも選出され、ワールドシリーズ優勝への貢献度は松坂以上とも言えた。在籍5シーズンで261試合に投げ、17勝8敗6セーブ、防御率3・11の好成績だった。
斎藤隆は在籍1シーズン限りだったが、2009年に中継ぎで光った。56試合に投げ3勝3敗2セーブ、防御率2・43。勝ちパターンの投手として活躍した。
そして日本人で初めて伝統球団であるレッドソックスのユニホームに袖を通したのが大家友和。横浜ベイスターズを高卒4年目で球団の了承の下で自由契約となり、レッドソックスとマイナー契約。1年目の1999年7月にメジャーデビューを果たした。メジャーとマイナーを行き来しながら、3シーズンで33試合に投げ、6勝13敗、防御率4・61。2001年のトレードデッドラインの7月末にエクスポズへトレードされ、その後の活躍は周知の通り。メジャー通算51勝を挙げた。
澤村で日本人選手は8人目だが、野手は一人もいない。そして過去7人の投手は、はっきりと爪痕を残す活躍を重ねてきた。日本人名投手たちが連ねてきた系譜に、SAWAMURAの名を刻むことができるか。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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