『特集:Jリーグが好きだっ! 2021』 2月26日に開幕するJリーグ。スポルティーバでは、今年のサッカー観戦が面白くな…
『特集:Jリーグが好きだっ! 2021』
2月26日に開幕するJリーグ。スポルティーバでは、今年のサッカー観戦が面白くなる、熱くなる記事を、随時配信。さまざまな視点からJリーグの魅力を猛烈アピール! 今回は、活躍が期待される2000年生まれ(2001年早生まれを含む)の選手たちにスポットを当てていく。

昨シーズン対戦した谷(左)と瀬古(中央)。右は同い年で海外に移籍した鈴木冬一
奥野もまた、昨季はわずか7試合出場だったが、出場試合はすべてシーズン最終盤に集中しており、うち4試合が先発出場。若手を積極起用する宮本恒靖監督の下、確実に成長を続けているボランチだ。東同様、いい流れで迎えられる今季が楽しみな存在だ。
そしてFWでは、サガン鳥栖の石井快征と徳島ヴォルティスの宮代大聖である。
石井は昨季18試合出場にとどまったが、3ゴール4アシストと確実に結果につなげる勝負強さを発揮した。近年充実著しい鳥栖のアカデミー出身らしく、中盤と関わりながら技術を発揮できるタイプのFWだけに、2列目も含めて考えれば、自ずと出場機会は増えてくるのではないだろうか。
一方の宮代は、J1王者の川崎フロンターレにあって、昨季は16試合出場でわずか1ゴール。分厚い選手層に阻まれた面はあったにしろ、本来の得点能力と巡ってきた決定機の数を考えると、もっと数字は残せたはずだ。本人にとっては悔しい期限付き移籍かもしれないが、点を取ることには特別な才能を持つ選手だけに、新天地・徳島での爆発を期待したいところだ。
以上ですべてのポジションを見てきたが、最後にひとり、いわば"隠し玉"として挙げておきたい選手がいる。
それが京都サンガF.C.の福岡慎平だ。
最初に「今季J1で活躍が期待される」と前置きしている以上、本来J2の選手は対象外ではある。だが、2000年生まれとは、すなわち2017年U-17ワールドカップに主力として出場した年代。当然、その大会を経験した選手たちの名前がここでも挙がってくる。
当時のチームには、16歳で出場した久保建英を筆頭に、現在ヨーロッパでプレーする菅原由勢らのほか、ここまでに名前を挙げた谷、小林、奥野、宮代らが選ばれていた(瀬古は大会直前のケガでメンバー外となった)。
そんな多彩な顔ぶれのチームでキャプテンを務めていたのが、福岡である。
福岡は優れた技術を備えていることはもちろん、豊富な運動量を生かした献身的なプレーができ、しかも戦術理解度は高い。自在性が高いため、複数のポジションをこなせるが、主戦場となるのは恐らくボランチだろう。
今季から京都を率いる曺貴裁監督は、湘南の監督時代に永木亮太、遠藤航、齊藤未月らの好素材を鍛え上げ、トップレベルのボランチへと成長させているだけに、彼らに似たタイプの福岡がさらに能力を磨かれれば化ける可能性あり。今季の舞台はJ2だが、今から注目しておいて損はないはずだ。
2000年生まれ――。今季Jリーグを観戦するうえで、頭に留めておきたいキーワードである。