サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い) サッカー選手にとって、「ハッ…

サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い)

サッカー選手にとって、「ハットトリック」は実力を証明する功績でもあるが、そう簡単にはお目にかかれない。この企画『HAT-TRICK HEROES』では記憶に残る「ハットトリック」を紹介していく。

今回は、モナコのロシア代表MFアレクサンドル・ゴロビンが決めたハットトリックだ。

ロシアの強豪CSKAモスクワでデビューしたゴロビンは、2018ロシアワールドカップ(W杯)で母国をベスト8に導く活躍を見せると、その夏モナコへ加入している。

ケガによる長期離脱を強いられていたゴロビンだが、復帰後は好調を維持しており、2021年2月7日に行われたリーグ・アン第24節のニーム戦では、圧巻のパフォーマンスを見せている。

まずは、開始早々の3分、左サイド深くに抜け出したDFフォデ・バロ=トゥーレがクロスを上げる。このボールにファーサイドでゴロビンが滑り込みながら合わせると、鋭いボレーシュートをゴール左に突き刺し、先制点を挙げる。

続く12分、再びバロ=トゥーレの左サイドからのクロスをファーサイドで受けたゴロビンは、ゴール右のほぼ角度のない位置から豪快なシュート。ゴール上部のネットに強烈なシュートを決め、2点目を奪った。

その後2-2と追いつかれて迎えた62分、ボックスの外左でモナコがフリーキックを得ると、キッカーはゴロビン。右足のインスイングのボールを上げると、クロスには誰も触らず、絶妙なシュートのようにそのままゴール右に吸い込まれた。

ゴロビンのハットトリックで勝ち越しに成功したモナコ。その後両チームが1点ずつ加え、4-3でモナコが勝利している。