オーストラリア・メルボルンで開催されている「全豪オープン」(1月16~29日/ハードコート)の男子シングルス3回戦でのロジャー・フェデラー(スイス)は、予選勝者との最初の2戦はウォーミングアップに過ぎなかったということを第10シードのト…
オーストラリア・メルボルンで開催されている「全豪オープン」(1月16~29日/ハードコート)の男子シングルス3回戦でのロジャー・フェデラー(スイス)は、予選勝者との最初の2戦はウォーミングアップに過ぎなかったということを第10シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)に示して見せた。
過去17度にわたりグランドスラム大会で優勝を遂げてきたフェデラー。昨季は膝の故障から回復するため早めにコートを離れて6ヵ月の休養をとっていた。そして今年初めにエキシビションの「ホップマン・カップ」に出場して復帰を果たし、そのあとは彼にしては低い「17」というシードを付けてこの全豪に臨んだ。1、2回戦は予選勝者ふたりを倒し、3回戦ではベルディヒを6-2 6-4 6-4で倒した。この試合はわずか90分だった。
フェデラーとベルディヒの試合は2010年のウィンブルドン決勝の再現だった。そして、ここ6年の全豪では準々決勝かそれ以上まで勝ち進んでいた強敵に対する試合でもあった。ベルディヒは過去22回の対戦で6度フェデラーを破っている。
フェデラーは何本かの素晴らしいバックハンド・ウィナーを放ち、その中でも第2セットでの一発は、客席で観戦中だったスタジアムに名前を与えた偉人、ロッド・レーバー(オーストラリア)から心のこもった拍手を引き出した。フェデラーは40本のウィナーを決め、ファーストサービスからのポイントの95%を取り、一度も相手にブレークポイントを与えなかった。
「どんなに素早く自分が“スタート台”から飛び出したかについては、自分でも驚いている」
フェデラーはベルディヒに対するほとんど完璧に近い自分のパフォーマンについて、こう言った。
「最初の2回戦では、少し苦しく感じていたんだけどね」とフェデラー。
フェデラーは4回戦で、世界5位の錦織圭(日清食品)と対戦する。錦織はルーカス・ラッコ(スロバキア)を6-4 6-4 6-4のストレートで退け、6年連続の全豪オープン4回戦進出を決めた。フェデラーは錦織との対戦成績で4勝2敗とリードしており、ここ3対戦で勝っている。
フェデラー対錦織の勝者は、準々決勝で第1シードのアンディ・マレー(イギリス)と対戦する確率が高い。マレーは同日にサム・クエリー(アメリカ)を6-4 6-2 6-4で下した3回戦の試合で、前日にひねった足首に煩わされている様子は見せていなかった。(C)AP(テニスマガジン)