世界ラリー選手権(WRC)開幕戦「ラリー・モンテカルロ」は、競技開始を翌日に控えた18日、シェイクダウンと呼ばれる試走を実施。18年ぶりのワークス参戦復帰初戦となるトヨタ勢もこれに参加し、ドライバーからは揃って「好感触」との旨が聞かれている…
世界ラリー選手権(WRC)開幕戦「ラリー・モンテカルロ」は、競技開始を翌日に控えた18日、シェイクダウンと呼ばれる試走を実施。18年ぶりのワークス参戦復帰初戦となるトヨタ勢もこれに参加し、ドライバーからは揃って「好感触」との旨が聞かれている。
ラリー期間中の各陣営の前線基地、サーキットレースでいうところのピット&パドックに相当する「サービスパーク」は、フランス南部の都市ギャップに設置されている。18日のシェイクダウンはサービスパークから10kmほど離れた場所での実施。TOYOTA GAZOO Racingによれば、全長3.35kmのコースは雪と氷に覆われた滑りやすいコンディションだったという。
「ヤリスWRC」を駆るヤリ-マティ・ラトバラ(#10)とユホ・ハンニネン(#11)はスタッド付きのスノータイヤをラリー本番に向けて温存、ノースタッドのスノータイヤで走行を行なった。
テクニカルディレクターのトム・フォウラーは、「シェイクダウンは基本的にシステムチェックが目的であり、我々はコクピット内のファインチューニングを行なった。両ドライバーともマシンの仕上がりに満足していたため、特に大きな変更は施していない。これはとてもポジティブなことだと思う。最後は暗闇のなかでの走行となったが、ナイトステージに向けてライトのセッティングを行なう良い機会だった」とシェイクダウンの状況を振り返っている。
両ドライバーのコメント(下記)からも、まずは順調な滑り出しということができそうだ。
#10 ヤリ-マティ・ラトバラ
「シェイクダウンの結果には満足している。しかし、コースのレッキ(事前下見走行)では、これまでのラリー・モンテカルロでは体験したことがないほど多くの雪や氷がコース上にあった。きっと大変なラリーになるだろう。シェイクダウンの最後は日が落ち、暗闇での走行となったが、本番の夜間ステージは非常に滑りやすいコンディションになることが予想されるので、それに向けた良い準備になったと思う。チーム一丸となりハードワークを続けてきた結果、今日はとても良いフィーリングでシーズンを迎えることができたよ」
#11 ユホ・ハンニネン
「シェイクダウンで最初の走行を終えた後、『初めてラリーに出た時のような気分だった』とコ・ドライバーのカイ・リンドストロームに言ったのだけれど、私にとってはそれくらい新鮮で、エキサイティングなスタートに感じられたということだ。シェイクダウンのコースはとても難しい路面状態だったため、細心の注意を払って走った。ヤリスWRCのフィーリングはとても良く、明日のラリースタートが今からとても楽しみだね」
シェイクダウンでのトヨタ勢はラトバラが4番手、ハンニネンが7番手のタイム。トップタイムは今季からMスポーツ(フォード)に加入した2013~16年チャンピオンのセバスチャン・オジェがマークしている。
1999年以来となる、自他ともに待望といっていいワークス参戦復帰をついに果たすトヨタ。ラリー・モンテカルロは現地19日から競技(SS=スペシャルステージ)開始となる。
本番前日の「シェイクダウン」に出走した『ヤリスWRC』。《写真提供:TOYOTA》
本番前日の「シェイクダウン」に出走した『ヤリスWRC』。《写真提供:TOYOTA》
#10 ヤリ-マティ・ラトバラ《写真提供:TOYOTA》
#11 ユホ・ハンニネン《写真提供:TOYOTA》
いよいよ実戦モードのTOYOTA GAZOO Racing。《写真提供:TOYOTA》
いよいよ実戦モードのTOYOTA GAZOO Racing。《写真提供:TOYOTA》
いよいよ実戦モードのTOYOTA GAZOO Racing。《写真提供:TOYOTA》