ボンジョールノ! 世界最高峰リーグの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』!! 一部の試合を残し、レギュラーシーズンはついに最終節。第22節(後半第11節)を白星で締めたチームは?!(Photo:Legavo…
ボンジョールノ! 世界最高峰リーグの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』!! 一部の試合を残し、レギュラーシーズンはついに最終節。第22節(後半第11節)を白星で締めたチームは?!(Photo:Legavolley.it)
※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ
■シュテルン砲が炸裂! パドヴァがフルセットを制して、白星フィニッシュ
[MATCH OF THE ROUND]
◆《第22節》パドヴァ 3-2 ヴェローナ
(23-25,25-23,25-22,13-25,15-10)
〔2/7@パドヴァ〕
越川優(ヴォレアス北海道&ビーチバレーボール)、石川祐希(ミラノ)が所属したこともあり、日本のバレーボールファンにも馴染みのあるパドヴァ。今季はチームの下部カテゴリー(B、ジュニア、育成など)出身の若手選手を多く登録する一方、ベテランのOHボイチェフ・ブウォルダルチク(ポーランド)のほか、OPトンチェク・シュテルン(スロベニア)やSカウィカ・ショージ(アメリカ)といった各国の代表選手を加えた。
だが、シーズンが始まると厳しい戦いが続き、レギュラーシーズン前半戦ではは7連敗。後半戦も最終節までに9連敗を喫し、その中の第20節(現地1月24日)にはショージの負傷離脱も。1月下旬にはショージの手術成功の朗報も舞い降りたが、チームは急遽、Sアレクサンダー・トゥース(オーストリア)と契約し、2月3日付で登録するなど手を打った。
レギュラーシーズン最終戦で、必死にボールをつないだ
最終節はホームにヴェローナを迎えての一戦。パドヴァはSレオナルド・フェラト(イタリア)を起用するも第1セットを先取されると、第2セットからSトゥースを投入。前節ではリリーフサーバーのみの出場であり、セッターとしてタクトを振るうのは実質、この試合が初めて。だが、これが奏功したか、シュテルンとブウォルダルチク、そして今季ブレイクしたOHマッティア・ボットロ(イタリア)らアタッカー陣が躍動し、逆転に成功する。
第4セットを落としてフルセットとなったが、中盤でリードすると勝ちきってみせる。10節ぶりの、そしてレギュラーシーズンの最後を喜びで締めくくる勝利となった。試合を通して、5本のサービスエースと3本のブロックポイントを含む両チーム通じて最多27得点をあげたシュテルンは試合後、「順位には影響しない勝利でしたが、プレーオフへ自信を持って臨むには大事なものです」と語った。この白星を、プレーオフにつなげたいところだ。
今季368得点、チームトップの得点をマークしたOPシュテルン(写真コート奥)
************
◆《第22節》ヴァレンティア 3-2 ルーベ
(22-25,21-25,25-22,25-21,15-10)
〔2/6@ビーボ・ヴァレンティア〕
コッパイタリア王者のルーベは調整も兼ねてか、第1、第2セットを連取したところで、メンバーをガラリと変更。OHジリ・コバル(イタリア)やOPヤン・ハドラバ(チェコ)、Sマルコ・ファラスキ(イタリア)らサブメンバーを投入するが、これが逆にヴァレンティアの発奮材料に? ここからヴァレンティアは一気に逆転に成功。しかも、かつてルーベでプレーしていたMBエンリコ・チェステル(イタリア)が6本のブロックポイントをあげて、試合のMVPに輝く。最終節で連敗を止めたヴァレンティア、なめるべからず。
MBチェステル(写真左端)が前衛で存在感を放つ
◆《第22節》モデナ 3-1 チステルナ
(26-24,19-25,25-13,25-18)
〔2/6@モデナ〕
ホームのモデナはOHダニエレ・ラビア(イタリア)がチーム最多19得点、OPルカ・ベットーリ(イタリア)が3本のサービスエースを含む15得点、OHネマニャ・ペトリッチ(セルビア)が13得点とスパイカー陣がきっりと務めを果たして連敗をストップ。今季は4連敗を喫するなど苦しい時期もあったが、終わってみれば勝敗数をタイとした。名門の意地は見せた、あとはタイトルを手にするだけだ。
モデナでキャプテン初年度を戦うSマイカ・クリステンソン(アメリカ/写真中央)
◆《第22節》モンツァ 3-0 ペルージャ
(25-12,25-18,25-20)
〔2/6@ペルージャ〕
すでにレギュラーシーズン1位通過を決めていたペルージャは、最終節はギアを緩めた? 今季は出場機会が少なめのMBオマール・ビグリノ(イタリア)やOHダビド・ゼッセンハイマー(ドイツ)らを先発で起用する。試合はMBジャンルカ・ガラッシ(イタリア)の最多5本のブロックポイントが光ったモンツァに敗れたものの、ペルージャは今節を終えたのちに、ロシア・スーパーリーグのウファからOPマチェイ・ムザイ(ポーランド)の獲得を発表。フィタル・ヘイネン監督の思惑は、いかに…?!
スクデッド獲得の青写真は、その瞳に映っているのか。指揮するヘイネン監督(写真左端)
◆《第22節》ピアチェンツァ 3-2 ミラノ
(25-22,18-25,25-15,18-25,15-11)
〔2/7@ピアチェンツァ〕
レギュラーシーズン後半戦で勝ち星を一気に先行させたピアチェンツァ。シーソーゲームとなった今節はOPジェルジ・グロゼル(ドイツ)が4本のブロックポイントを含む22得点、OHアーロン・ラッセル(アメリカ)が18得点をあげて勝利し、4連勝と弾みをつけてプレーオフに挑むことになった。敗れたミラノだったが、Sリッカルド・スベルトーリ(イタリア)が最多4本、OPジャン・パトリ(フランス)とOH石川祐希(日本)がともに3本と続くなど、チーム合計13本のブロックポイントは相手を上回った。
ミラノ(写真コート奥)は、レギュラーシーズンで残すは延期されていた第16節(後半第5節)のみ
◆《第22節》トレンティーノ 3-1 ラヴェンナ
(25-19,23-25,25-23,25-19)
〔2/6@トレント〕
レギュラーシーズン後半戦で勝ち星をかっさらっていったトレンティーノは、最終節でその強さを象徴するようなゲーム運び。OPニミル・アブデルアジズ(イタリア)が4本のサービスエースを含む21得点、OHリカルド・ソウザ(ブラジル)が13得点と続く一方、MBスレチコ・リシナツ(セルビア)が4本のブロックポイントをマークした。今季はこれまでタイトルを逃しているが、トップ4の一角、そしてスクデッド獲得の候補として堂々とプレーオフに臨む。
トレンティーノがマークした12連勝は今季リーグ最多の数字
《セリエA男子 レギュラーシーズン順位(round22終了時)》
1 ペルージャ 18勝4敗(勝ち点54)-
2 ルーベ 18勝4敗(勝ち点51)-
3 トレンティーノ 16勝6敗(勝ち点47)-
4 ヴァレンティア 13勝9敗(勝ち点37)-
5 ピアチェンツァ 13勝9敗(勝ち点37)-
6 モンツァ 13勝8敗(勝ち点36)-
7 モデナ 11勝11敗(勝ち点34)-
8 ミラノ 10勝11敗(勝ち点30)-
9 ヴェローナ 7勝14敗(勝ち点23)-
10 ラヴェンナ 5勝16敗(勝ち点19)-
11 パドヴァ 4勝18敗(勝ち点15)-
12 チステルナ 2勝20敗(勝ち点7)-
※勝敗(勝ち点)。記号は前節からの順位推移
(責任編集:GUCII<坂口功将>)