福田正博 フットボール原論 FC東京はあまり戦力補強をしていないものの、昨季に力を伸ばした若手選手たちが、ルヴァンカップ…

福田正博 フットボール原論

 FC東京はあまり戦力補強をしていないものの、昨季に力を伸ばした若手選手たちが、ルヴァンカップのタイトルも獲得したことで自信を深めてシーズンに臨めるのは大きい。

 昨季はCBで渡辺剛が成長してジョアン・オマリとコンビを組んだことで、元日本代表の森重真人が中盤のアンカーで起用されて機能した。手堅いサッカーをする長谷川健太監督は、今年もこの形を継続したいと考えていると思うが、オマリの去就次第でどうなるか。

 加えて、リーグ制覇への課題は得点力だろう。3トップは強力だが、彼ら以外の得点パターンの構築はタイトル獲得には不可欠だろう。

 昨季2位のガンバ大阪、4位のセレッソ大阪は、ともに攻撃力をどう強化できるかが課題だろう。

 G大阪は3バックと4バックを併用しながら、宮本恒靖監督の堅実なサッカーで勝ち点を伸ばして最終的に2位になった。ただ、今季も同じ戦い方で上位に入れるかとなると、難しいのではないか。

 課題は攻撃力。アデミウソンが契約解除となり、6得点を挙げた勝負強い渡邉千真(→横浜FC)が抜けた。今シーズンはサンフレッチェ広島でリーグ戦15得点のレアンドロ・ペレイラを獲得し、横浜FCでリーグ戦4得点の一美和成をレンタルバックしたが、彼らが課題解消の起爆剤になれば、優勝の可能性はグッと増すと思う。

 昨季まで率いたミゲル・アンヘル・ロティーナ監督に代わり、レヴィー・クルピ監督が4度目の登板となったセレッソ大阪だが、守備的なサッカーから攻撃的なサッカーへの転換がどう出るか。昨年までの守備力はそのままに、攻撃力を高めるのは絵空事に近いものだ。指導者が変われば攻守のバランスが変わるのは必須なため、どういう戦いになるか注目している。

 ただ、個人的な期待ではあるが、大阪のチームは爆発力のある派手な攻撃こそが伝統的な魅力だと思っている。その意味では、迫力のある攻撃を仕掛けてくれそうなクルピ監督への体制転換は楽しみにしている。

 優勝争いや上位争いは、この7クラブになるのではと予想しているが、今シーズンはJ1から4チームが降格する。力の差がそれほどないリーグだからこそ、この7チームといえども序盤でつまずいて調子の波に乗りそこねたら、残留争いに巻き込まれる可能性はある。そうした難しいシーズンをどう戦っていくのか、しっかり見届けたいと思う。