「今が共有する時かもしれない」と米メディアに手記を寄せた エンゼルスからFAとなり、ツインズと単年契約を結んだアンドレル…
「今が共有する時かもしれない」と米メディアに手記を寄せた
エンゼルスからFAとなり、ツインズと単年契約を結んだアンドレルトン・シモンズ内野手が鬱病を患っていることを告白した。昨季終盤には自殺も考えたという。大谷翔平投手と昨季まで3年間一緒にプレーし、ゴールドグラブ賞4度獲得した名手は新型コロナ禍による将来への不安などから鬱の症状を訴える人や自殺者が増加していることを憂いて公表に踏み切ったとしている。米誌「オレンジカウンティ・レジスター」が伝えている。
シモンズは1月31日(日本時間2月1日)にツインズの入団会見をオンラインで開いた。昨季終了後、初めてメディアに露出したが、レギュラーシーズン残り5試合を欠場した理由については言及しなかった。
しかし、31歳の内野手は新型コロナウイルスの影響下で、何百万という人々が精神的にも苦しんでいる中、自身のストーリーを話す時だと決断したようだ。今回オレンジカウンティ・レジスターが属するサザン・カリフォルニア・ニュース・グループに手記を寄せて鬱病であること、自殺を考えたことがあることを明かしている。
記事によると、シモンズはセラピストに相談していたが、レギュラーシーズン最終週をバブル形式で実施することが決まったときに、もう「いっぱいいっぱいだ」と感じたという。
「死者数を聞いて悲しくなった。中小企業が倒産していく様子を見ていると、新しいルールや(新型コロナに対する)恐れが人々の暮らしにいかに影響を与え、人々が分断されているのか、少し憂鬱になってしまった。精神的にかなり参ってしまい、自殺の考えが頭をよぎるぐらいだった。かなり昔に『2度と考えないぞ』と誓ったことだったのに。幸運にもセラピストと話して、この考えを捨て去ることができた」
そして、公表に至った理由を告白。「多くの人は他人からは見えなかったり、理解できなかったりする傷を抱えている。鬱病や不安、自殺といったことに苦しむ人が増えているのを見て、今が自分のちょっとした話を共有するときかもしれないなと感じたんだ」。現在も話をするのに苦労することがあるため、口頭よりも書面での回答を望んだという。
「すべてを閉じ込めておく必要はない」などとメッセージも発信
五輪で通算23個の金メダルを獲得した競泳のマイケル・フェルプス氏ら、鬱病に苦しんでいることを公表したトップアスリートはいる。2日(同3日)、ESPNはジャイアンツのドリュー・ロビンソン外野手が昨年4月に自殺を図ったことについて語った話を公開している。
ブリティッシュ・コロンビア大学で心理療法プログラム長を務めるジョン・オグロドニッチ医師によると、シモンズのようなアスリートが自身の話をすればするほど、多くの人が助けを得られるという。
オグロドニッチ氏は「アスリートは社会の中で多くの人からロールモデルとして見られ、他の多くの人にはない開かれたプラットフォームを持っている。彼らの行動や言動は、一般人に大きな影響力を持ち得る。『鬱病に苦しんでいて、人生にも影響を及ぼしている』というアスリートにとって、正しい行いは勇気のいることだが世間に共有することだ。あなたが苦しんでいて助けが必要なら、誰かに知ってもらいなさい」とコメントしている。
シモンズは、鬱病などに悩んでいる人に向けてメッセージも発信。他人からどう見られるかを気にして、助けを求めることに躊躇してしまう気持ちもわかる。しかし、同じような悩みを抱えている人は世の中に思った以上にたくさんいるとし、「あなたは1人じゃない。全てを閉じ込めておく必要はない。自分の感情を自由に打ち明けられる人を探せば、あなたを助けてくれる」と声を寄せている。(Full-Count編集部)