未完の大器は新天地で覚醒するのか――。日本ハムの大田泰示外野手は、米サイパンで巨人・相川亮二捕手、DeNAから巨人にFA移籍した山口俊投手らと合同自主トレ中。巨人からトレード移籍1年目となる今季、外野のレギュラー獲りに期待がかかっている。■…

未完の大器は新天地で覚醒するのか――。日本ハムの大田泰示外野手は、米サイパンで巨人・相川亮二捕手、DeNAから巨人にFA移籍した山口俊投手らと合同自主トレ中。巨人からトレード移籍1年目となる今季、外野のレギュラー獲りに期待がかかっている。

■対戦する際には試合前、中田にアドバイスをもらっていた大田

 未完の大器は新天地で覚醒するのか――。日本ハムの大田泰示外野手は、米サイパンで巨人・相川亮二捕手、DeNAから巨人にFA移籍した山口俊投手らと合同自主トレ中。巨人からトレード移籍1年目となる今季、外野のレギュラー獲りに期待がかかっている。

 可能性は十分ある。日本ハムの外野手では昨季116試合に中堅でスタメンした陽岱鋼が巨人へFA移籍。昨季リーグ2位の打率.314を記録した西川遥輝は左翼の定位置を確保しているが、中堅、右翼は岡大海、近藤健介、谷口雄也、浅間大基らとの競争となりそうだ。それでも、大田は栗山英樹監督から主軸候補と期待されているだけに、レギュラー奪取へのチャンスはありそうだ。

 188センチ、95キロと堂々の体格。かつて、ラグビー日本代表のエディー・ジョーンズ元監督から「3年で日本代表になる」と絶賛された身体能力の持ち主である。1軍定着へは精神面の強化のみと言われているが、「大田覚醒」のキーマンとなりそうなのが、中田翔だ。

 巨人時代の大田は日本ハムと対戦する試合前は必ずと言っていいほど、中田のもとへ。日本ハムの主砲は同じ広島出身のスラッガーとあってか、大田へ身ぶり手ぶりを交えてアドバイスする姿が目立った。

■栗山監督も期待「翔がヤバいと思う選手が入ることが、翔にとってもプラス」

 中田は大阪桐蔭高で通算87本塁打を放ち「怪物」と呼ばれたが、プロ1年目の08年から3年間で9本塁打。出場機会を得られない状態が続いていたものの、11年からレギュラーに定着した。プロ9年間で161本塁打。昨季は2年ぶりに打点王に輝くなど、今や侍ジャパンの4番に君臨する。

 一方で打撃練習では中田に劣らず、左中間席へ豪快に打ち込む大田。同じ過程を歩んできた背番号6の存在は、必ず大田の生きた教材となるはずだ。

 栗山監督は11月の大田の入団会見で「翔がヤバいと思う選手が入ってくることが、翔にとってもプラス。俺がお願いしたのは、思い切りやってくれ、3回フルスイングして三振してくれ、中途半端はやめてくれと」と4番を脅かす活躍を期待している。

 大田が中田級の活躍を見せれば、それだけ日本ハムの日本一連覇も近づいている。