今年4月に注目のオフロードシリーズが開幕する。電動フォーミュラカーのフォーミュラE世界選手権の兄弟シリーズとして設立されたエクスリームEだ。 F1王者ルイス・ハミルトンのチーム「X44」のマシン(エクストリームE提供)・今すぐ読みた…

 今年4月に注目のオフロードシリーズが開幕する。電動フォーミュラカーのフォーミュラE世界選手権の兄弟シリーズとして設立されたエクスリームEだ。

F1王者ルイス・ハミルトンのチーム「X44」のマシン(エクストリームE提供)

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 電気自動車のSUVによる国際自動車連盟の新選手権で、初年度のシーズン1は全5戦で争われる。4月のサウジアラビアを開幕戦とし、アフリカのセネガル、北極圏のグリーンランド、南米のブラジルを転戦。最終戦は12月にアルゼンチンで開催される。北極圏、氷河、熱帯雨林、砂漠、海洋(海岸線)の5つの自然条件に対応している開催先が選ばれた。

 使用される車両「オデッセイ21」はフォーミュラEを手掛ける仏スパークレーシングテクノロジーが開発・製作するワンメイクのマシン。車重は1650キロでリアに2つのモーターが搭載され、540馬力相当のパワーが出るという。

 参戦を表明しているのは10チーム。その中にF1チャンピオン経験者3人がそれぞれチームオーナーとして名を連ねている。現役F1王者のルイス・ハミルトン(英国)がチームオーナーの「チームX44」を送り込んだほか、2016年F1王者のニコ・ロズベルグ氏(ドイツ)も「ロズベルグエクストリームレーシング」を結成。09年F1王者のジェンソン・バトン(英国)はドライバー兼任で「JBXE」を旗揚げした。

 元世界ラリー選手権(WRC)王者でダカールラリーで4勝しているカルロス・サインツSrもオーナーチームで参戦の予定。米インディカーの名門アンドレッティやチップガナシ、フォーミュラEにも参戦するドイツのアプトや中国のテチーターもエントリーした。

元F1王者のジェンソン・バトンもドライバーとして参戦が決定(エクストリームE提供)


 ルールでは男女1人ずつがドライバーを務める混合戦で、周回コースを2周して、途中でドライバーとコドライバーが乗り替わることになっている。チームX44はドライバーにWRC元王者のセバスチャン・ローブ(フランス)を起用。アプトは元DTM王者で、世界ラリークロス世界選手権でタイトルの経験があるマティアス・エクストローム(スウェーデン)を送り込んだ。

 チームを旗揚げしたジェンソン・バトンは「ここ数年は自分のチームでミント400(米国)とかバハ1000(メキシコ)とかいくつものオフロードレースに出場してきたが、すっかり好きになっちゃったね。エクストリームEの計画を聞いてすぐに興味を抱いた。こうやってチームを生み出すことができるなんて何もかもが信じられない」とコメントした。

 オフロードの世界でも電動化の波が押し寄せており、2022年のダカールラリーでアウディが電動SUVでワークス参戦の予定。ガソリン車で行われているWRCも同年からハイブリッドエンジンが導入される。エクストリームEが新たなムーブメントを生み出しそうな予感だ。

[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)


※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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