先週、デスタニー・アイアバ(オーストラリア)は、WTA大会本戦で試合に勝った初の2000年以降生まれの選手となった。来週、この16歳のオーストラリア人は、ワイルドカード(主催者推薦枠)のおかげでグランドスラム大会本戦でプレーした初の20…

 先週、デスタニー・アイアバ(オーストラリア)は、WTA大会本戦で試合に勝った初の2000年以降生まれの選手となった。来週、この16歳のオーストラリア人は、ワイルドカード(主催者推薦枠)のおかげでグランドスラム大会本戦でプレーした初の2000年以降生まれの選手となることが予期されている。

 そして今週のハイライトは、22度グランドスラム大会を制したチャンピオンでアイアバのインスピレーションの源だったセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)とラリーすることだった。アイアバがテレビでセレナの試合を見たのは、彼女が5歳のときだった。彼女はそのとき両親に、自分はテニスのキャリアを歩むことになると告げたのだという。

 彼女の両親は娘の言うことに真剣に耳を傾け、母親がひとまず彼女のコーチになった。

 12日、35歳のセレナは自分のラケットのスポンサーのためにマーガレット・コート・アリーナで販売促進活動のための催しに参加し、そのプログラムの中にはメルボルンの女子学生とのラリーも含まれていた。

 6度全豪を制したチャンピオンとラリーした気持ちを尋ねられ、アイアバはセレナが「素晴らしいわ」と彼女のために答えを言ってあげるまでしばらくの間、緊張のあまり固まっていた。これでアイアバは笑い、エキシビションへの出場以上にセレナと会うことで緊張していた、と認めたのである。

「実際、これは私にとって最良の日のひとつなの。今日はセレナと打つことができてとても楽しかった。将来、もっとこのような機会に恵まれるよう願っているわ」

 セレナは昨年決勝でアンジェリック・ケルバー(ドイツ)に敗れた全豪オープンに、第2シードとして臨む。彼女は全仏の決勝でガルビネ・ムグルッサに敗れたが、ウインブルドンで優勝し、シュテフィ・グラフ(ドイツ)とタイのオープン化後最多記録となる22番目のグランドスラム・タイトルを獲得していた。

 先週のブリスベンで1回戦に勝ったあと、アイアバはグランドスラム大会優勝歴2回のスベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)に敗れた。そんなわけで彼女は今、エリートテニスとの接触によりなじみつつある。

 彼女がセレナとラリーしたコートは、グランドスラム大会最多優勝数を誇る女性の名前に由来している。マーガレット・スミス コート(オーストラリア)はアマチュアとオープン化以降の時代にまたがった1960年から1973年に、24のグランドスラム・タイトルを獲った偉人だった。

 セレナは月曜から始まる全豪で、23番目のグランドスラム・タイトルを目指す。彼女の闘志を鑑みれば、疑いなく将来的にはさらなる目標があることだろう。

 しかしながら、今のところ彼女はこういったことを話したくはないと言う。催促されたにも関わらず、「それについて話す気はないわ」とセレナは言った。「それについては話さないって言ったでしょう、次に移って!」(C)AP