2月8日の「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/2月8日~男子2…

2月8日の「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/2月8日~男子21日・女子20日/ハードコート)開幕の迫る中、出場選手たちが隔離生活を送っていることは当サイトでもお伝えしてきた通り。新型コロナウイルス陽性者が出た便に搭乗していたため2週間まったく部屋から出られない完全隔離となった72名の選手はもちろん、その他の選手たちも外出時間は限られているが、元世界ランキング2位のペトラ・クビトバ(チェコ)にとってはそれほど辛いことではないようだ。隔離生活について語る彼女の言葉を、仏テニスメディアTennis Majorsが伝えている。【写真】練習できてうれしそうなクビトバ

クビトバは14日間の隔離生活について聞かれると、「私はすごく幸運な一人なの。だって、少なくとも外で練習ができるんだから」と返答。「オフシーズンにすごくトレーニングに励んだから、ようやく少し落ち着くことができたっていうのが正直なところね。今はトレーニング以外の時間も楽しんでるわ。ドラマを見たり、コーヒーを味わったり、読書をしてるの。もちろんフィットネスもやってるけど」と語り、一日19時間は部屋に缶詰の状況でも支障はない模様。

練習や食事のための外出が一日5時間しか認められていないことがクビトバにとって問題ないのは、彼女が普段から長時間練習しないことも関係しているようだ。「年をとってきたから、身体を少し休ませないとね」と語る彼女は現在30歳。コートにいる時間は、ウォーミングアップなども含めて全部で「1時間半、最大でも1時間40分、それで十分」で、加えてジムで1時間から1時間半過ごせるので、問題ないとのこと。ちなみに、現地での練習相手になるはずだったアマンダ・アニシモワ(アメリカ)はアブダビで陽性が判明し、その代わりだったジェニファー・ブレイディ(アメリカ)は完全隔離のため、現在は世界18位のペトラ・マルティッチ(クロアチア)と一緒に汗を流している。

しかし練習以外では他の選手との接触はないそうで、「もちろん電話で話すことはできるけど、誰とも会ってないわ。練習場とホテルを行き来するバスの中でもそれぞれが2メートル離れているし」と語りつつ、「本当に重要なことだから、ルールに従うのは構わない」と管理体制に理解を示している。そして、完全隔離中の選手の救済措置の是非について問われると、「私たちは(大会ディレクターの)クレイグ・タイリー氏と毎日話していて、その話題も何度も出てきたけど、今のところ何も聞いてないわ」と明かす。

また、管理体制は「最初は特にとても厳しかった」そうで、ホテルの部屋のドアも、食事がドアの外に運ばれて外からノックされるまで、開けることはできない。ただ、ある時クビトバは部屋で寝ていてノックを聞き逃してしまい、食事が運ばれてきているかわからず困ったことも。それをホテルの受付に相談したところ、ホテルのスタッフが部屋の前に行って食事が届いているかを確認して連絡すると言われたという。それを聞いたクビトバは「私がドアを10センチだけ開けて確かめればいいんじゃないの?」と内心思ったそうだが、そのくらい厳しかった管理体制は徐々に改善してきており、「すべてがずっとスムーズに進むようになった」と話す。

オーストラリア到着から数日間はクビトバ自身もコートでの練習ができなかったため、久々にプレーできた時には「少し違った感触があった」そう。だが、「みんなプレーの仕方は知っているから、大変だとは思うけど、コートに戻れば間もなく感覚は取り戻せるはずよ」と、練習できていない選手たちにエールを贈る。

かつて強盗に遭って利き手に大怪我を負い、一時は選手生命も危ぶまれたクビトバ。そんな彼女にとっては、困難な状況でもプレーできることが何より大事なようだ。コロナ禍でプレーすることについて「(シーズン中断を経て)再びプレーできることはすごく嬉しかった。ファンが会場にいないのは悲しいことだけど、勝ちたいという気持ちに変わりはないの。闘いやそれに伴う感情こそが私が求めていたものだから」と語っている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全米オープン」でのクビトバ

(Photo by Al Bello/Getty Images)