2月6日(土)開幕予定のラグビー欧州6カ国対抗戦「シックス・ネーションズ」2021年大会に先駆けて、WOWOWで世界最高峰のレベルと格式を誇る同大会の過去の名勝負が放送される。 まずは、1月25日(月)から4日連続で「エディー・…

 2月6日(土)開幕予定のラグビー欧州6カ国対抗戦「シックス・ネーションズ」2021年大会に先駆けて、WOWOWで世界最高峰のレベルと格式を誇る同大会の過去の名勝負が放送される。

まずは、1月25日(月)から4日連続で「エディー・ジョーンズが選ぶ! ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ 名勝負選」と題して、イングランド代表エディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)が初めて率いたシックス・ネーションズ2016年大会の5試合を放送。試合映像はもちろん、現在のエディー・ジョーンズHCが就任間もない当時のイングランド代表について回想する様子も。

今回はその放送にあたり、エディー・ジョーンズHCにシックス・ネーションズという大会の魅力、今大会の見どころ、日本代表について、また世界的にコロナ禍に見舞われたこの1年のことをどのように考えてきたかなど、幅広く話をうかがった。

 

写真:WOWOW

 

 

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──エディーさんに選んでいただいた2016年のシックス・ネーションズ、イングランド戦5試合を放送します。

「日本にもシックス・ネーションズのファンがたくさんいるのは素晴らしいことですね。」

──2016年大会はグランドスラム(全勝優勝)という結果でしたが、どの試合が最も印象に残り、意義深い試合だったと考えていますか?

「第4節のウェールズ戦です(25-21でイングランドが勝利)。この大会のベストマッチだったと思います。イングランドは序盤から得点を多く重ねましたが、ウェールズが終盤で強気に出て追い上げてきました。でも我々も激しくプレーして、試合をコントロールしました。おそらく2016年大会におけるピークがこの試合だったのではないでしょうか」

──あらためてシックス・ネーションズという大会の魅力、見どころをお願いします。

「シックス・ネーションズは世界で最も伝統的なラグビーのチャンピオンシップです。参加国はほぼ隣り合わせの国々で、タフであると同時にフレンドリーなライバル関係を互いにエンジョイしています。

私はイングランドのHCに就任するまではシックス・ネーションズをテレビでしか見たことがなかったのですが、いざ指揮を執り始めるとバトルの激しさが強く印象に残ると同時に、優勝することが本当に大きな意味を持つ大会だと感じるようになりました。毎年、世界で最も伝統がある大会へ参加できることをとても楽しく感じています」

──2020年はシックス・ネーションズに続き、新設されたオータム・ネーションズカップでも優勝を飾りました、この大会の意義や、優勝という結果についてどう受け止めていますか?

「ヨーロッパで新型コロナウイルスが蔓延している中で行われましたので難しい大会ではありましたが、それでもプレーするチャンスが得られたことに感謝しています。ベストなプレーはできませんでしたが、優勝するために必要なプレーはできました。トロフィーを獲ることができてよかったです」

──2月にはシックス・ネーションズが開幕します。最も警戒している国はどこでしょうか?

「常に初戦を警戒しています。シックス・ネーションズは言わば100メートルの短距離走です。素早く飛び出しリードして、それを維持しないといけません。

今大会初戦の相手はスコットランドです。スコットランドにとってラグビーワールドカップ2019年大会は残念な結果でした(予選プールで敗退)。イングランドも自国開催の2015年大会後は同じ状況にありました。そこから本来の軌道に乗せるために並々ならぬ努力をしました。ですからスコットランド戦は、我々にとっては難しい試合になるだろうと考えています」

 

写真:WOWOW

 

 

 

──イングランドの勝利の鍵となる選手を一人挙げていただくとすれば、どなたでしょうか?

「いい選手はたくさんいますが、オータム・ネーションズカップで最も強く印象に残ったトム・カリー選手ですね。22歳のフランカーであり、ナンバーエイトでもプレーできます。彼の働きはイングランドのアタックをものすごく進歩させています。ディフェンスでも強いフィジカルを生かしてタフなパフォーマンスを見せており、チームの中での影響力もどんどん増しています」

──ラグビーワールドカップ2023年大会へのロードマップとして、2021年のシックス・ネーションズはどのような位置づけの大会となるでしょうか?

「我々にとって非常に大事な大会となります。なぜなら、選手たちは大会後にブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ(4年に1度結成され南半球へ遠征する、イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランドの4協会による代表チーム)の南アフリカツアーに参加するからです。シックス・ネーションズ後の6カ月間、最高の選手が集まらないことになりますので、今大会は最強のチーム同士が戦う今年最後のチャンスです。南アフリカツアーに行った選手たちが戻って来る2022年のシックス・ネーションズが始まるまで、チームとして良いフィーリングを持ち続けたいと考えています」

──昨年12月14日に行われたラグビーワールドカップ2023年大会の組分け抽選会で、イングランドはプールDに入り日本代表と対戦することが決まりました。どんな試合になると考えていますか?

「実は抽選会の当日は日本にいたのですが、その日の朝にホテルの窓から富士山がはっきりと見えたのです。これはもしかしたら、日本が自分たちのプールに入ってくる予兆かもしれないと思いました。プールD入りが決まった瞬間に僕が笑顔だったのは、妻と『きっと日本と一緒になるだろう』と話していたからでした。

日本代表の前HCが現在イングランドを指揮していて、ラグビーワールドカップでその日本代表と対戦することは、ラグビー界にとって良い話題になります。そして素晴らしいストーリーだと思いますし、それに関わることができてうれしいです」

──コーチングキャリアの中でも特に大事な試合となるでしょうか?

「もちろんどの試合も大事です。ワールドカップでは特にそうですね。ただ、日本代表と対戦する時、そして何度も練習した『君が代』を聞いた時、私は確実に感激するでしょう。でもキックオフ以降はチーム対チームの真剣勝負になります」

──2020年はコロナ禍による影響があまりに大きい1年でした。エディーさんはどのような1年だったと捉えていますか?

「難しい1年でした。それでも10、11月にトップレベルの試合をしたことで、困難な状況にある多くの人たちに喜んでもらうことができました。そこに加わることができたのは良いことだったと思います。そしてあのような時期に、結果を出した選手たちを本当に誇りに思っています。
付け加えるならば、昨年7月に予定されていた日本代表戦2試合ができなかったことに個人的にはがっかりしています。もし実現していたら、とても楽しかっただろうと思います。日本の暑いコンディションの中で日本代表に勝つのは大きなチャレンジとなったはずですからね」

 世界最古の伝統国、イングランドの指揮官として2016年からシックス・ネーションズを5度戦い、昨年までに3度優勝。今回、自身6度目の大会に臨みつつ、早くも2023年のラグビーワールドカップフランス大会に向けての道筋も見据えるエディー・ジョーンズHC。かつて率いた日本代表との対戦も心待ちにしながら、まずは目の前のシックス・ネーションズに向けて隙のない準備を進めていく。

 

◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆
★『エディー・ジョーンズが選ぶ!ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ 名勝負選』

・2016年大会 第1節「スコットランド vs イングランド」
【放送日】1/25(月)午前9:00〜[WOWOWライブ]

・2016年大会 第2節「イタリア vs イングランド」
【放送日】1/26(火)午前9:15〜[WOWOWライブ]

・2016年大会 第3節「イングランド vs アイルランド」
【放送日】1/27(水)午前7:50〜[WOWOWライブ]

・2016年大会 第4節「イングランド vs ウェールズ」
【放送日】1/28(木)午前7:50〜[WOWOWライブ]

・2016年大会 最終節「フランス vs イングランド」
【放送日】1/28(木)午前9:50〜[WOWOWライブ]

★『ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ』
2/6(金)開幕!全15試合独占生配信&放送!

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