ラグビーワールドカップ2019組織委員会は1月11日、「公認チームキャンプ地選定プロセス」に全国37都道府県にまたがる90自治体から76件の応募があったことを明らかにした(単独応募57件 共同応募19件)。 今後は、今年1月から4月にかけ…

 ラグビーワールドカップ2019組織委員会は1月11日、「公認チームキャンプ地選定プロセス」に全国37都道府県にまたがる90自治体から76件の応募があったことを明らかにした(単独応募57件 共同応募19件)。
 今後は、今年1月から4月にかけて組織委員会による実地審査がおこなわれ、夏以降に公認チームキャンプ候補地が決定。その後、チームによる実地視察を経て、2018年春以降に公認チームキャンプ地が順次決定する。

 宿泊施設、トレーニング施設などにさまざまな基準があり、たとえ候補地に選定されても、公認チームキャンプ地として選択されない場合もある。加えて、公認チームキャンプ地には必ずしも自治体の希望するチームが滞在するとは限らず、自治体がチームの受け入れを拒否したり、提供する環境やサービスの水準を低下させたりすることは認められない。選定プロセスに応募した自治体はすべてのチームを公平かつ平等に扱う必要がある。

 ちなみに、2015年のイングランド大会では41か所が公認チームキャンプ地に選ばれ、プールマッチ期間中は、1チームが1か所の公認チームキャンプ地を使用した平均日数は約9.8日で、1チームの平均公認チームキャンプ地使用数は約3か所だった。また、複数チームの公認チームキャンプ地となって滞在が27日間におよんだところや、3チームを受け入れたところもあった。

 なお、大会期間前にチームが滞在する“事前チームキャンプ地”については、組織委員会は原則として関与せず、自治体はチームと直接交渉することができる。

 ラグビーワールドカップ2019組織委員会の嶋津昭事務総長は、「12の開催都市に加え、日本全国にチームキャンプ地が広がることで、日本全国がラグビーワールドカップ2019の熱気に包まれます。公認チームキャンプ地は、大会期間中、出場チームが試合に向けて調整をおこなう大事な場所です。世界中から来日される選手が、大会で最高のパフォーマンスを見せられるよう、御応募いただいた自治体の皆様と、日本らしいおもてなしに満ちた素晴らしいキャンプ地をつくりあげたいと考えております」とコメント。また、国際交流などを通じてレガシー(遺産)につながっていくことを期待していると語った。

 大会主催者であるワールドラグビー(国際統括団体)のビル・ボーモント会長は「ラグビーワールドカップ2019の公認チームキャンプ地について皆さまが強い関心を持ってくれたことは、ラグビーワールドカップが素晴らしい大会であることを理解していただいた表れと考えています。また、日本を始め、世界の人々の心をつかむ大会になるという確信を持ちました。参加チームへの温かい歓迎を反映しているものと、非常に嬉しく思っています」とコメントした。

<公認チームキャンプ地選定プロセスへの応募自治体>

■北海道: 北海道・江別市、札幌市、小樽市、帯広市、北見市、網走市、中標津町
■青森県: 弘前市
■岩手県: 盛岡市、宮古市、北上市、八幡平市、雫石町
■宮城県: 石巻市
■山形県: 山形県・山形市・天童市
■福島県: 福島県
■茨城県: 龍ケ崎市
■群馬県: 前橋市
■埼玉県: さいたま市、狭山市
■千葉県: 成田市、柏市、市原市・長柄町、浦安市
■東京都: 武蔵野市、府中市、町田市
■神奈川県: 神奈川県・藤沢市、横浜市、厚木市、海老名市
■山梨県: 富士吉田市・富士河口湖町
■長野県: 上田市
■岐阜県: 関市、郡上市
■静岡県: 静岡市、浜松市、磐田市、掛川市、裾野市・御殿場市、御前崎市
■愛知県: 名古屋市、豊橋市、一宮市、豊田市
■三重県: 鈴鹿市・三重県
■滋賀県: 大津市
■大阪府: 堺市
■兵庫県: 神戸市・兵庫県、淡路市・兵庫県
■奈良県: 天理市
■和歌山県: 和歌山県・上富田町
■岡山県: 美作市・岡山県
■広島県: 広島市
■山口県: 長門市
■徳島県: 徳島県(2件=同一自治体による複数応募)
■愛媛県: 愛媛県・松山市
■高知県: 高知県・高知市
■福岡県: 北九州市、久留米市、春日市、宗像市
■佐賀県: 佐賀県
■長崎県: 長崎県・長崎市、長崎県・島原市、長崎県・諫早市
■熊本県: 熊本県・熊本市
■大分県: 大分市、別府市、中津市、佐伯市
■宮崎県: 宮崎県・宮崎市(2件=同一自治体による複数応募)
■鹿児島県: 鹿児島市
■沖縄県: 読谷村