陸連アワードの受賞者発表、女子1万m日本新の新谷仁美がMVPに 日本陸上競技連盟は21日、「日本陸連 アスレティックス・アワード 2020」の受賞者を発表した。MVPに当たる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」は女子長距離の新谷仁美(積水化学)…

陸連アワードの受賞者発表、女子1万m日本新の新谷仁美がMVPに

 日本陸上競技連盟は21日、「日本陸連 アスレティックス・アワード 2020」の受賞者を発表した。MVPに当たる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」は女子長距離の新谷仁美(積水化学)に。受賞者3人がオンライン会見を行った。

 2020年において活躍が最も顕著であった競技者1人に贈られる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」には、新谷が選ばれた。昨年1月にハーフマラソン日本新記録(1時間6分38秒)を樹立。全日本実業団対抗選手権では、5000メートルで日本歴代2位の14分55秒83だった。12月の日本選手権1万メートルでは、日本記録を18年ぶりに更新。従来の記録を28秒も上回る30分20秒44の快走で優勝し、東京五輪代表に内定した。

 オンライン会見では「今回、このような凄い賞をいただけてとても嬉しいのと、同時に今後も頑張ろうという意識をさせてくれる賞だと思います。この賞は本当に多くの陸上ファン、普段からサポートしてくださる関係者のおかげだと思っています。これからもそのような賞をいただけるようにしっかり努力していきたいと思います」と喜びを表現。さらに開催不透明となっている東京五輪についてこう語った。

「私に今できることは他者と会わずにできるだけ不要な外出を避けて、できる対策をすること。手洗い、うがいは当然ですが、そういう対策。去年、緊急事態宣言が出た時に私は凄く気分が落ちた。今年はいい意味でどっしり構えていようと思います」

優秀選手賞の田中希実「もっと力をつけていきたい」

 優秀選手賞は女子中長距離で活躍した田中希実(豊田自動織機TC)、男子1万メートルの相澤晃(旭化成)、男子110メートル障害の金井大旺(ミズノ)が選ばれた。田中は昨夏に3000メートルと1500メートルで日本記録を更新。12月の日本選手権で5000メートルを制し、初の五輪切符を獲得していた。

 田中は「アワードに参加するたびに自分のステップアップできていることと、選んでいただけるありがたさを毎回感じています。来年度も選んでいただけるようにもっと力をつけていきたい」と感想を吐露。大会タイ記録13秒36で日本選手権を制した金井大旺(ミズノ)は「自己ベストを3回更新できたので、とてもいいシーズンでした。いろんな技術改善とかをしてそれが結果に出た。今後に繋がるいいシーズンだったと思います」と振り返った。

 男女で選ばれる新人賞は、東京運動記者クラブ選出が三浦龍司(順大)と兒玉芽生(福岡大)、日本陸連選出が古澤一生(前橋育英高)と廣中璃梨佳(日本郵政グループ)となった。2007年にスタートした同アワードは今回が14回目。陸上競技を通じた活動や活躍が広く社会に対して貢献したと認められた者、もしくは団体に贈られる「特別賞」には、株式会社アシックスが選ばれた。(THE ANSWER編集部)